
2月26日の一般質問と答弁の全文を紹介するのも本日が最後です。順番が逆になりますが…先に、最後の『5.榛南地域の県立高校再編について』を取り上げます!
今回、テレビでも新聞でも一切報じられませんでしたが…県庁まで傍聴にお越しくださったみなさんが一番、驚いていた質問が、これでした。
だって、地元の榛原高校と相良高校が…この先「1つに再編されると決まった」ことを関係者以外は、誰も公には知らされていないのですから。。
<2月26日の一般質問⑤=完>
最後に『5.榛南地域の県立高校再編について』伺います。少子化が進む中、県内各地域において県立高校の在り方に係る地域協議会が開催されています。
私の地元の榛南地域を含む志太榛原地区においても、昨年3月より地域協議会が開催されておりますが、このほど榛南地域の2校の県立高校を1校に改編するという具体的な案がついに明示されました。
深刻な人口減少社会の中、県立高校の数を全体として減らす方向で再編整備が検討されること自体は、時代の流れとしてやむを得ないことと理解はできます。
しかし、私が以前から何度も一般質問で取り上げてきたように、都市部の進学校と地方の高校では、定員やクラス数の削減の規模もペースも異なる現状には、正直憤りを覚えます。
県教育委員会は、志願者や受験倍率の減少をその理由に挙げますが、学区制のない現代において、さまざまな面で便利な都市部の名門高校の生徒数やクラス数が減らなければ、地方の市町から高校生はどんどん消えていきます。
県教育委員会では、校舎等の施設の新設や改修よりも優先して「各県立高校独自の〝魅力化〟を高める環境改善」を志願者減少の防止対策に掲げますが、クラス数の削減が配置される教員の減少に直結するだけに、その効果は極めて限定的です。
私の地元である榛南地域には、高等学校は県立の榛原高校と相良高校の2校しか存在しません。それぞれ伝統があり、歴史的にも文化的にも特色があります。吉田町には通信制の私立高校がありますが、全日制の高校はありません。
今後、2つの高校の再編に向けたグランドデザインを策定する予定だと聞いていますが、策定方法や策定後の再編の進め方について、重大な関心をもって注視しています。
なお、再編以前にすでに老朽化が著しい校舎や講堂等への対応など、施設への課題と向きあいながら、現在在籍している生徒についても考えることも極めて大切です。
榛南地域の県立高校について、今後、県教育委員会がどのように再編していこうとしているのか伺います。
【池上教育長】
榛南地域の県立高校再編についてお答えいたします。榛南地域の高校再編については、志榛地区の地域協議会で協議を進めております。
志榛地区は、中山間地の北榛地域、東海道沿いの志太地域、沿岸部の榛南地域と、非常に広域で各地域の特性も異なるため、3つの地域ごとに検討を行っていく予定です。
このうち、榛南地域については、高校の小規模化が急速に進んでいるため「先行して再編を進めるべき」、また「地域で活躍する人材だけでなく広く国内外で活躍する人材も育成するべき」といった御意見をいただきました。
このように、現在の2校を再編する方向性については、卒業生がグローバルリーダーや地域リーダーとして未来を切り拓けるような学びを展開する一つの高校に再編するという方向で、一定の理解を頂いたと考えており、今年度中にグランドデザインを公表した後、速やかに具体的な再編に向けた協議の開始を目指してまいります。
再編の対象となる榛原高校は、探究活動を重視し、同校のグローカル部が昨年の大阪・関西万博で取組を発表するなど、顕著な成果を上げております。また、相良高校は、キャリア教育に力を入れており、今年度、キャリア教育優良学校として文部科学大臣賞を受賞しました。
こうした両校の魅力や伝統を継承し、相乗効果を発揮できるような新構想高校の設置を進めてまいります。
なお、現在の校舎の老朽化への対応も大きな課題です。再編後の施設整備の内容も見据えながら、生徒の安全確保を最優先とした当面の対応を進めてまいります。
県育委員会といたしましては、グランドデザインの策定後、地域との十分な意見交換をしながら校地の選定を行い、将来の榛南地域の子供たちにとって、魅力あふれる学校づくりを推進してまいります。
以上であります。
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関心と興味を持って、ここまで読んでくださったあなたは…今月末で退任が決まっている池上教育長のこの答弁に納得できますか? 私はとてもできません。
質問時間が限られていたため、今回は再質問で追及できませんが、これからも地元が抱える最大の課題として注視して、全力で県教育委員会に立ち向かっていきたいと思います。
この問題に関して私は、以前から各所で危機感を口にしてきましたが…池新田高校と横須賀高校の再編問題を抱える掛川&御前崎市の地域と比べて、住民や卒業生からの熱い意見や要望を直接耳にすることが、ほとんどありません。
政治家や行政を動かすのは、市民・町民・住民の声です。アクションです。すべてが決定した後から「えー? 聞いてなかった!」「知らなかったよ!」「ああしてほしかった!」「こうすればよかったのに…」と地元のみなさんをがっかりすることのないよう、これからも全力で情報発信を続けます。

『4.榛南地域沿岸の松枯れ被害対策について』伺います。
牧之原市の静波や相良、吉田町の川尻や住吉の海岸に代表される榛南地域の海岸線は、約20キロメートルにわたり先人が守り続けてきた白砂青松の美しい景観が連なり、家族連れからサーファーまで、多くの来訪者を惹きつける、本県を代表する観光拠点であります。
青々とした松により形成される海岸林は、景観的な価値に留まらず、海からの強い潮風と飛砂に対する防災機能を果たし、地域住民の生活と安全を支える重要な存在となっています。
しかし近年、マツノザイセンチュウ(通称マツクイムシ)による松枯れ被害が拡大し、牧之原市の波津地区では、実に8割もの松が枯死するなど、極めて深刻な事態となっています。県や市町が被害のまん延を防止するため、対策を懸命に講じているものの、このままでは、遠からず榛南から松林は消滅します。
海岸林の衰退は、観光資源としての魅力を損なうだけでなく、地域の防災力低下にも直結する問題です。被害拡大を食い止め、美しく強い海岸林を次世代へ確実に引き継ぐためには、県と市町がより一層連携を強化し、これまで以上に効果的な対策を推進することが不可欠であります。
そこで、榛南地域沿岸の松枯れ被害対策について、今後どのように取り組むのか、県の所見を伺います。
【浅井農林水産統括部長】
榛南地域沿岸の松枯れ被害対策につきましては、県と市町が隣接する区域で役割分担し、連携して防除に取り組んでまいりましたが、深刻な被害を食い止めるためには、効果的な防除手段を集中的かつ一体的に講じることが不可欠であります。
このため、県と市町が参加する連絡会を設置し、新たな技術を導入した防除に取り組むこととしております。
被害の蔓延を防止するためには、感染した被害木を残さず駆除することが重要ですが、従来の目視調査では一部が確認できず、感染源が残ることで被害拡大の一因となっておりました。
このため、今年度からはドローンによる空撮画像をAIで解析し、被害木を漏れなく把握した上で、市町と情報共有し、感染源の徹底駆駆除に取り組んでおります。
また、感染を予防するための薬剤散布につきましては、地上から実施しておりましたが、マツの成長に伴い、マツノマダラカミキリが食害する上部への散布が難しくなっております。
このため、来年度から市町と協力して無人へリコプターによる散布を導入し、より効果的な予防対策を推進してまいります。
県といたしましては、市町と緊密に連携し、最新技術の導入により松枯れ被害対策を強化し、貴重な海岸林を守り継いでまいります。
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答弁の後に「意見・要望」として話しましたが…この海岸線の松林の保護や復旧は、牧之原市で遅れている南海トラフ大地震に備えた津波防潮堤の整備の問題と、密接に絡んでいることを忘れるわけにはいきません! 県の予算と事業で、将来的に100年に1度の大津波に備えた防潮堤が作られるのであれば、その規模や形状や材質次第では、マツクイムシの被害拡大とは関係なく、松林はなくなる可能性も十分あるからです。
今回は、純粋に松林の保護・再生についての考え方を担当する産業経済部が答弁してくれましたが…これからは、防潮堤事業を担当する交通基盤部とも、県庁内でしっかりと連携した、効果的で無駄のない対策を講じていただきたいと思っています。