
静岡県議会が、久々に風雲急を告げて来ました!
令和7年6月定例会は、本日23日から各会派の代表質問が始まりましたが…
先陣を切った我が会派の赤堀慎吾県議(67=菊川市)は、今月になって100億円を超える財源不足が判明した新たな静岡県立中央図書館の整備事業について…池上重弘教育長(62)に、その理由や経緯、今後の見直し作業の方針やスケジュール等を厳しく問い質しました!
赤堀県議:「先日の知事の提案説明において『プロジェクトチームを立ち上げて整備方針を見直す』旨の方針が示されました。このような状況に至った原因は、財源の問題が明らかになったからです」
「教育委員会の説明によると、総事業費298億円に対する財源として、国土交通省の『社会資本整備総合交付金』の136億円を充てる見込みが…全国の申請自治体の急増などのため、34億円程度の交付にとどまり、県の実質負担額は138億円から241億円と、当初予算に対し103億円も増える見通しとのことです」
「また、この他の交付金が確保された場合であっても、大幅な財源不足が生じる見込みと聞いています。結果的には不調となりましたが、昨年11月に一度入札手続まで進んだ案件に、なぜ、今になってこのような話が出てくるのでしょうか? 常識では考えられない事態となっています」
「交付金に関する国土交通省とのやりとりの経緯と当初の想定を大幅に下回る金額しか確保できなかった要因について、県教育委員会の所見を伺います。また、今後、施設規模、スケジュール等、どのような考え方や方針により見直しを進めていくのでしょうか?」
これに対する池上教育長の答弁は、以下の通り…極めて歯切れの悪いものでした。
池上教育長:「昨年11月の入札不調の後、再入札に向けて準備を進めてまいりましたが、社会資本整備総合交付金の見通しが大きく変わりました。県民の皆様に多大な御心配をお掛けしていることにつきまして、お詫び申し上げます」
「教育委員会では、令和2年に国土交通省に対し、全体事業費や希望金額を記載した計画を提出した後、この計画を前提として、交付対象の範囲など、定期的な協議を行っておりました」
「しかし、令和7年1月に「県からの要望に全額応えることが困難である」旨の連絡があったため、その後、状況の把握と協議・交渉を重ねてまいりましたが…4月下旬に当初見込んでいた交付金額を確保できないことが明らかになったものであります」
「国土交通省からは『コロナ禍で止まっていた事業の動き出しがあったこと』や『物価高騰に伴う財源確保の必要性等から、多くの自治体からの申請があり、予算枠がある中、交付額については公平性に配慮する必要がある』との説明を受けております」
「今回、交付金の確保においては、他の自治体の申請状況や交付実績などの確認に不十分な点があったと反省をしております。現状を踏まえ、新県立中央図書館の整備につきましては、現在の計画で進むのではなく、一旦立ち止まって、整備方針を見直すことました」
「現図書館の老朽化・狭隘化対策は急務であるとともに、東静岡駅周辺地域の拠点となる新図書館の整備は、必要と考えております。今後、デジタル技術の進展などの社会情勢の変化や、関係のみなさまのご意見も踏まえながら、部局横断的なプロジェクトチームにより、施設規模や機能、スケジュール等の検討を進め、年内を目途に具体的な方向性をお示ししてまいります」
「教育委員会といたしましては、今後、関係者との調整や情報収集をより丁寧に行いながら、改めて、全ての県民が利用でき、身近に感じてもらえるような魅力ある図書館づくりを進めてまいります」

<23日の代表質問>
【赤堀慎吾(67=自民改革会議)】
1 知事の政治姿勢について
(1)就任から現在までの成果と今後の県政運営
(2)市町との関係構築
2 人口減少対策の視点に基づく次期総合計画の策定について
3 県債残高の削減を掲げる中での今後の公共投資の方針について
4 南海トラフ地震の新たな県の被害想定について
5 原子力災害への備えについて
6 リニア中央新幹線の整備に伴い水資源に影響が出た場合の対応について
7 市町のDX推進に向けた支援について
8 職員のコンプライアンス意識向上に向けた取組について
9 聴覚障害児の療育モデル事業の今後について
10 地域包括ケアシステムの充実について
11 閉山期間中の富士登山における消防防災ヘリコプターによる救助の有料化について
12 駿河湾フェリーの利用促進について
13 米国の関税措置による県内経済への影響を踏まえた今後の対策について
14 基幹作物の安定生産に向けた気候変動への対応について
15 県警察のサイバー犯罪対策への取組について
16 新県立中央図書館の整備について
【四本康久(64=ふじのくに県民クラブ)】
1 知事の政治姿勢について
(1)財政健全化に向けた歳出・歳入の見直し
(2)定員の適正化
2 部局横断的な課題に対する企画部の取組姿勢について
3 地域外交基本方針の改訂について
4 南海トラフ地震の新被害想定を受けた津波避難対策の更なる推進について
5 富士山における諸課題について
(1)富士登山規制に係る周知広報及び受入体制
(2)首都圏における広域降灰対策ガイドライン公表を受けた今後の対応
6 盛土規制法の運用開始に係る県の対応について
7 富士山静岡空港におけるビジネスジェットの利活用について
8 こども若者政策の推進について
9 医療田園都市構想について
10 米国の関税措置に係る中小企業・小規模事業者への支援について
11 非住宅建築物における県産材製品の利用促進について
12 道路路面における陥没防止に向けた取組について
13 幸福度日本一の静岡県に向けた教育の推進について
14 教員志願者の確保に向けた取組について
15 新県立中央図書館の新たな整備計画について
16 歩行者保護に資する歩者分離式信号機の整備について