
本日は、中部電力浜岡原子力発電所のある御前崎市と近隣の牧之原市・吉田町、掛川市、菊川市から選出の静岡県議会議員5名による『現地視察研修会』に、参加しました。
2009年1月に運転終了し、現在は原子炉領域周辺設備および原子炉領域解体作業中の1、2号機の現状と、原子力規制委員会による『新規制基準』への適合性確認審査を申請中の3、4号機と同審査への申請準備中の5号機で実施中のさまざまな安全性向上対策について、詳しく説明を受けました。
また、発電所の敷地内の東西に延びる9本の断層系が「将来、再び活動する断層等ではない」という規制委員会に対する中電の主張を支える3つの観点・根拠を解説していただいた後、所内外の目視できる断層を実際に見学させていただきました。
規制委員会の指摘により、発電所の敷地から北に続く同じ断層帯のある御前崎市佐倉地区は、既往文献により今から12~13万年前の地層である『古谷泥層』が、不安視されている断層系の上に積み重なっているとされているのだそうです。
そして、その泥質堆積物の中に、実際に『12~13万年前』という推定年代の全国的な指標となる火山灰の層が均一に存在していることが、最近になって発見されたことで…「その下の断層帯は過去12万年間は動いていない!」という評価への説明(=根拠)になりうるという事実を、この目で確認できました。
また、新基準で想定される南海トラフ地震において想定し得る最大規模の津波高(25.2m)を受け、既設の22mの防波壁を28mにまで改修する工事の詳細や、原子力災害・事故発生時の原子炉建屋内の水素対策や新たな原子炉冷却設備の設計方針の変更等も、担当者から丁寧に解説していただきました。
中部電力の伊原一郎原子力本部長は…「原子力規制委員会のプラント施設の審査に真摯に対応し、敷地の地質構造や断層系等について、さらなる調査と資料整理を速やかに進め、規制委員会からご理解をいただけるように努めてまいります」と話していました。
