防衛議連の視察2日目
静岡県議会会派の『防衛議員連盟』の九州視察研修2日目の午前は、福岡県久留米市の『陸上自衛隊前川原地駐屯地にある『幹部候補生学校』に伺いました。
自衛隊法施行令に定められた「陸上自衛隊の初級幹部としての職務を遂行するに必要な知識及び技能を修得させるための教育訓練を行う」学校で、11月現在671人が在学しています。
防衛大学校、防衛医科大学校、一般大学卒業者及び部内からの選抜者が、自衛隊員の職種共通の基礎を確立し、卒業後15の職種の初級幹部としての専門的な知識を習得するための教育を受けています。
1954年(昭29)の開校以来受け継がれてきた『質実剛健にして清廉高潔』なる校風のもと、厳しい教育訓練を通じて「幹部自衛官としての統率力に優れ国民に信頼され、世界に通用する人材の育成」を行っているそうです。
学校の校訓は〝剛健五訓〟と呼ばれ…
1.誠実にして怠る勿れ
2.闊達にして偏る勿れ
3.勇敢にして臆する勿れ
4.強靭にして挫ける勿れ
5.謙虚にして驕る勿れ
こんな時代だからこそ「政治家にも絶対に必要な素養だよなあ…」と思いました。…校内での生活が、あまりにも厳しいため、卒業時には、学校所在地の『久留米』に掛けて「2度と来るめい! 幹部候補生学校」と誓い合うのが伝統だそうです!(笑)
座学の後は、校内にある明治維新以降のわが国の軍隊から自衛隊の歴史が克明に展示されている『剛健(おたけび)史料館』をじっくりと見学し、大食堂で生徒たちと一緒に…名物メニューである『剛健ちゃんぽん』を美味しくいだだいてから、万感の思いで学校を後にしました。
午後からは、大分県に移動して…由布市にある『陸上自衛隊第2特科団・湯布院駐屯地』を視察しました。
特料団とは、陸上自衛隊最大のミサイル、火砲を保有する部隊の名称で、第2特科団は、西部方面総監直轄の野戦特科部隊として今年3月に西部方面特科隊から、『隊』より部隊規模の大きい『団』として改組&新設されました。
師団・旅団隷下戦闘団への特科大隊配属等による火力支援や対砲迫戦などといった戦術レベルから…「方面隊全般の火力支援」「縦深地域の火力制圧」「着上陸を企図する海上目標の撃破」を担う戦略レベルまで…西部方面隊の野戦特科部隊を一元的に管理し指揮・運用を行っているそうです。
特科団が保有する『155mmりゅう弾砲FH70』『19式装輪自走155mmりゅう弾砲および『12式地対艦誘導弾』などを視察させていただきました。
実弾こそ装填されてはいないものの…生まれて初めて間近で見る巨大な火砲やレーダー、銃の迫力に圧倒されました。
専守防衛の国是を貫く我が国にあって…万が一にも日本本土への侵攻も、このような武器を使用するような事態が起こってはなりませんが…
台湾有事の勃発や、尖閣諸島等の領土問題の深刻化など…さまざまな課題が不安が増大している現状を、われわれ地方議員もしっかりと認識し、国政への働きかけや国民・県民への情報提供、そして国防意識の醸成に努める必要性を再認識しました!