空港近くの海辺の活性化
静岡県議会会派・自民改革会議『港湾議員連盟』の県外視察最終日は、大阪府南部の泉南市の臨海部に2020年(令4)夏にオープンした『泉南りんくう公園(通称:SENNAN LONG PARK)』を訪れました。
大阪市から車で約1時間、関西国際空港から同20分という近さで、美しい海を擁するにもかかわらず人口減少が進み、人口戦略会議から「消滅可能性自治体」と指摘されたという、ワタシ的にはどこか〝デジャブ感〟の漂うこの市は…
大阪府による海岸の埋め立てと造成から、約20年も放置されていた府有地の公園用地を無償で借り受け、市営公園として整備することを決定。しかし、同時に「民間の資金、技術、企画力、経営力を最大限活用するために…」民設民営型の公園整備事業を選択しました。
公募で決めた事業者に、約26ヘクタールの用地を30年契約で〝無償貸与〟し、市費は一切投入しないで民間業者に都市公園を整備させ、施設設置や維持管理および運営までを独立採算制で事業経営をさせる。そして、その代わりに固定資産税や都市計画税まで10年間免除しています。
「官民が協同して、効率的かつ効果的に質の高い公共サービス提供を実現する」という理念で、1999年(平11)に制定された国のPFI法(=民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律)を活用した〝21世紀の地域おこしプロジェクト〟の成功例なのです。
民間業者による大胆で緻密な海岸線のゾーニングにより、温泉掘削や人工の砂浜の整備されたコミュニティエリア。ホテルやキャンプ場、マルシェ、マリンスポーツやサッカー場などの各種スポーツ&アクティビティ施設などが立ち並ぶ一大リゾートが完成していることに驚きました。
初期投資の事業費は約23億円! コロナ禍などで年間200万人という当初の目標には届いていませんが、開業5年目を迎えた今年度は160万人の集客を見込んでいるそうです。
くしくも多くの点で似たような自然&地理的な条件、財政状況にある静岡空港至近の我が牧之原市にとって「今後の沿岸部活性化への大きなヒントになるのでは?」という思いを強くした…実に有意義な視察研修となりました!!
昨夜泊まった大阪・心斎橋のホテルのロビーでは、なんと、なんと牧之原の深蒸し茶の冷茶が、ウェルカムドリンクとして提供されていました!!!( ; ロ)゚ ゚
宿泊者は、欧米人の旅行客が7割ぐらいでした。静鉄グループのホテルだからですが…美味しい日本の緑茶のサービスが、とてもうれしかったです!o(^o^)o