〈県当局が30日に提出するはずだった幻の第135号議案〉
静岡県の鈴木康友知事(67)は本日30日、新たな副知事に元総務官僚で、浜松市の財政部長を務めた平木省(しょう)氏(50)を新たに副知事に起用する人事案の本議会への提出を見送りました。
副知事の人事案をめぐっては、県は、現在2人いる副知事のうち、リニア問題などを担当する森貴志副知事(67)を退任させた上で、元総務官僚で浜松市の財政部長を務めた平木氏を起用する人事案を、開会中の県議会9月定例会に提出する予定でしたが…
①議会側への事前の説明があまりにも不十分
②マスコミ報道が先行する県の情報管理体制の課題
③浜松出身の増井副知事も含め、浜松市に偏った人選
……への反発の声が続出したことで、鈴木知事が急転。。30日の議案提出を取り止めました。
【自民改革会議 相坂摂治代表】
川勝県政時代のような突発的な議案の持ち込みではなく、きちんと情報共有をする中で意思の疎通を図れる議案の起こし方をしていくべきだと申し上げました。
【鈴木康友知事】
副知事の人事案件は、議会において同意・不同意を決定いただく大変重要な案件です。まずは、事前にきちっと議会の皆さんに対して、しっかり説明をする必要があったことについては、その通りだったと思います。慎重な取り扱いが必要で…今回は議会への提出を見送りました」
静岡県議会『令和6年9月定例会』は本日30日、自民改革会議の杉本好重県議(62=浜松市中央区)と佐地茂人県議(53=静岡市駿河区)と植田徹県議(74=富士市)そして、ふじのくに県民クラブの鈴木唯記子県議(49=浜松市中央区)の一般質問が行われました。
【杉本好重(62=自民改革会議)】
1 今後の県の組織体制の在り方について
【質問】現在の組織体制について次のような課題があると捉えている。
まず、企画部門を独立した部として設置することが必要ではないかという点である。
社会が複雑多様化し、複数の部局にまたがるような行政課題が増えている状況に対応するため、部局間に横串を通し、大局的な視点から自由で活発な政策立案が行えるよう、県庁としての機能強化が必要ではないか。
次に、事業部門については、現在の体制が業務を実施する上で望ましいものであるかの検証が必要ではないかという点である。
他の都道府県の状況を見ると、観光については、経済振興を担う部局や「営業戦略」「地方創生」といった名称の部局で担当している自治体がある。
また、多くの都道府県では商工労働分野と農林水産分野を異なる部局で所管しているが、本県では経済産業部がこれらの分野をすべて所管している。
新たな知事のもとで県政が動き出した本県にとっても、これまでの執行体制を見直す時が来ているのではないか。
知事は、今年7月、庁内に政策検討の指示を出しており、新たな総合計画における政策体系を検討していく中で、令和7年度当初の組織編成にも反映させていくものと認識している。
そこで、こうした課題を踏まえた上で、今後、知事が目指す県政運営に向け、組織体制の在り方をどのように考えているのか、知事の所見を伺う。
【鈴木知事答弁】県では、これまで、行政需要に迅速かつ的確に対応するため、簡素で効率的な組織づくりを進めてきたところであります。
現在の体制は、平成19年度の本庁再編により、部局横断的なテーマに対応できるよう、産業や建設などの事業部門を総括したものとなっております。
企画部門につきましては、政策立案から予算配分までを円滑に進めていくことを狙いとして、平成30年度に財政部門と一体化しております。
企画・財政部門と各部局が対話を進めることで、予算を背景とした事業の実現に一定の役割を果たしてきたと考えております。
一方、社会情勢の大きな変化の中で、スピード感と実効性をもって県政運営に当たっていくためには、本県の組織のあるべき姿も常に変化していくものと認識しております。
現在、新たな総合計画を策定中であり、今後は、基本となる経営方針の下、それぞれの政策を実行する段階に移ることから、多様化・複雑化する行政課題に的確に対応できる県の組織体制を整備する必要があります。
令和7年度当初の組織改正においては、「幸福度日本一の静岡県の実現」に向け、現行の組織を改めて見直し、地域経済の活性化などの社会的課題に対して、スピード感を持ち、全庁一丸となって対応できる最適な組織体制となるよう、具体的な検討を進めてまいります。
【再質問】「 企画部門を独立した部として設置するべきではないか?」という私どもの考えをどのように思っているか。
御答弁は過去の経緯や成果をおっしゃっていたが、具体的な御答弁がなかったように思うので、具体的な所見を伺う。
【鈴木知事再答弁】この企画部門につきましてもですね、これから総合計画を策定しております。それを推進していくためには、どういう組織がいいのかということを、もちろん企画部門というのは非常に重要なものでありますので、そこも含めまして、しっかり検討して、時期が来ればみなさまにしっかりとお伝えを申し上げていきたいというふうに思っています。
2 女性活躍の推進について
3 持続可能なまちづくりについて
(1)商店街の空き店舗対策等の推進
(2)空き家対策の推進
4 ツキノワグマの出没への対応について
5 部活動の地域連携・地域移行に対する取組について
6 ストーカーや配偶者からの暴力事案への取組について
〈その他の一般質問〉
【佐地茂人(53=自民改革会議)】
1 清水港及び駿河湾のブルートランスフォーメーションについて
2 南アルプスユネスコエコパークでの取組と世界自然遺産について
3 リニア中央新幹線整備に伴う発生土処理について
4 夜景を活用した観光誘客について
5 少子化対策について
・出会い・結婚・出産への力強いサポート
6 介護サービス事業所の生産性向上について
7 第2期公共施設等総合管理計画について
8 静岡県の将来の高等教育について
9 今後の地域における高校の在り方検討の進め方について
10 静岡南警察署の建て替えについて
【鈴木唯記子(49=ふじのくに県民クラブ)】
1 ライドシェアの導入拡大に向けた支援について
2 中小企業の収益力向上に向けた支援について
3 依存症対策の推進について
4 動物愛護施策の推進について
5 困難な問題を抱える女性への支援について
6 定住外国人の活躍支援について
【植田徹(74=自民改革会議)】
1 世界文化遺産富士山の課題解決に向けた取組について
2 観光拠点としての岩本山の戦略的活用について
3 高齢者の健康寿命を伸ばすためのシニアクラブのさらなる活性化について
4 選挙の投票率の向上に向けた取組について
5 大更新時代が迫る橋梁のメンテナンスの在り方について
本会議終了後、会派の『難聴対策推進議員連盟』の勉強会に参加しました! 群馬大学共同教育学部の金澤貴之教授による『「聴覚障害の重層性」を理解する』という有意義な講義を拝聴しました!
社会の中で年々顕在化、深刻化している耳の不自由な方々の悩みや苦しみ、孤独さや疎外感…。
補聴器の進化や幼少期の人工内耳手術の普及だけでは解決できない諸課題。そして、コミュニケーション手段としての手話の必要性、重要性等々。。とても勉強になりました。