能登半島の大水害
年明けの大地震に続き、先週末に観測史上最大の豪雨に襲われた石川県の能登半島が大変なことになっています。
能登地方は平野部が少ない上、小さい川が多いそうです。そのため、流域に降った雨が短時間に集まり、洪水が発生するまでの時間が大きな河川に比べて短く、今回のような大雨では一気に水かさが増すのです。
線状降水帯が発生した21~22日にかけて、
実に23もの河川が氾濫し、とてつもない被害が発生しています。
さらに専門家は、能登半島地震で被災した護岸や堤防の機能低下や、海底の隆起などの地形変化が、河川の流下能力に影響した可能性も指摘していて…同じ年に地震と水害という未曾有な複合災害となってしまいました。
2011年の東日本大震災後に、被災者支援ボランティアを始め、NPO法人静岡県ボランティアで2年間働いていた私にとっては、とても対岸の火事とは思えない惨状ですが…今の立場や責任を考えると、おいそれと遠方の被災地に飛んでいけないことが心苦しいです。
静岡県ボランティア協会時代の先輩で、今回も地震の被災者の支援のために現地入りしていた松山文紀氏のリポートです!
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@珠洲市
9:00 市福祉課、市社協、NPO等による朝礼(避難所や物資配布と本日の活動予定の共有)
孤立集落が徐々に解消されていく。NPO仲間が夜遅くまでかかって道路啓開してくれたおかげで、孤立集落が日に日に減っていく。
朝礼後、本日ようやく浸水被害のあった地域に出向き、被害状況を確認。
上戸地区の海岸近くは比較的きれいな水があがったようで、浸水跡がよく見ないと分からないほどで、床上浸水は割合的には多くない。
被災された住民さんには乾燥が重要と、チラシを渡しつつ水害後の対応を説明をする。
「津波でも浸かったが今回の方がヒドイ」
「地震で一部損壊、助かったと思っていたのに?????」「家は床下だけど納屋が浸かってしまって」
3月に支援に関わった裏山の山崩れ被害にあったお宅を訪れると、隣の住宅が公費解体の途中で、停めてあった重機やダンプとともに土砂崩れに飲み込まれていた(悲)。
ここの現場は業者対応と判断し、氾濫した若山川周辺を回ると、先程の上戸地区とは異なり、川からあふれ出た泥が各所に残っていて、どこまで水が来たのかも一目見て分かる。
その地域の一軒からボラセンにニーズが上がっていて、午後からの現地調査に同行させてもらった。
90代の母と60代の息子2人が暮らす3人世帯。息子さんそれぞれが病気療養中や障がいがあるため、住人だけではとても片付けられない。
キッチンと廊下以外の部屋は全て和室で畳の枚数だけでも50枚近くあるお宅は、浸水が床上すれすれだったようで、部屋によって畳がしっかり濡れていたり湿っていたり
その畳の上に新聞紙や段ボールを敷いて生活されていた。
畳全てを一度に処分してしまうと生活空間がなくなってしまうため、現状使用していない部屋に移りながら復旧させなければならない。
一階の間取り図を作成して現地調査をしたスタッフに今後の進め方を提案。お住まいになっている方の生活を考えながら、徐々に進めないとならないケースなので、そのことをニーズ票に反映させられるように間取り図とともに進め方の提案をさせてもらった。
まだまだ被害全容が判明しないものの、数百軒という被害規模ではなさそうと感じる。未だ被害全容が分からない中、冬も見越した対応が必要になる。
今回の滞在中にどれだけ多くの方に水害後の対応についての情報提供をできるかが重要。寒くなる前に生活空間の確保が急がれる。
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以下は、1月から月に何度も能登半島に入り、支援活動を続けてくださっている榛南ライオンズクラブ元会長で、吉田町の吉田正義さんのリポートです!
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金曜日から災害ボラ調整に輪島市に入りましたが、水害の影響で退避中に土砂崩れにあい6時間程避難出来ない状況になり、結果輪島市から出れなくなりました。昨日朝イチに輪島市から、抜けて珠洲市に支援に入りました。
昨日は最終的に水ペットボトル460ケース集まり、在宅避難家庭に一軒一軒お届けしました。珠洲市では停電や断水が続いております。
本日会議でも断水は最低2週間程度だと言われていますので、ライオンズでお水を集めローラーで在宅避難家庭、避難所に配布をしています。
断水家庭は1800戸程ありますので、まだまだ水が不足しています。もしご支援を頂ける方がおりましたら、宜しくお願い致します。
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吉田氏からの緊急依頼を受けて、榛南ライオンズクラブでは急遽、ペットボトルの水と折りたたみポリタンクの募集を開始しました!! ご協力いただける方は、ご連絡ください! よろしくお願いいたします!!