福島第一原発を初視察
早朝に福島・いわき市のホテルを出発し、県議会会派の原子力議連のみなさんと一緒に『福島第一原子力発電所』と関連施設の『東京電力廃炉資料館』を視察しました。
2011年3月11日の東日本大震災以降、災害支援ボランティアとして、牧之原市議、そして県議会議員として、多くの原子力関連施設を訪れたことがありますが…3つの原子炉が、同時にメルトダウンするという世界最悪レベルの事故を起こした福島第一原発そのものの視察は、初めてでした。
東京電力HDと福島第一廃炉推進カンパニーでは、廃炉作業やALPS(=多核種除去設備)処理水の海洋放出に向けた安全確保の取り組み等への理解を深めるため、地元自治体や廃炉作業への協力企業、政府や全国の自治体や議会関係者等の視察の受け入れを進めていて、昨年度は1万8000人の訪問があったそうです。
私たちも今回初めて、元請け会社だけで約60社、下請けや孫請けを含めれば数百社から1日平均4130人の方々が、廃炉関連作業に従事している〝フクイチの今〟を直にじっくりと視察し、担当者から詳しい説明を伺うことができました。
2018年に整備された1~6号機まですべての原子炉を80~100mの近距離から視察できる2つの高台「ブルーデッキ」「グリーンデッキ」にも行きました。被災時の惨状の爪痕が生々しく残る1~3号機の姿は衝撃的でした。
バスの車内で1~5マイクロシーベルト/毎時だった線量計の数値が、原子炉建屋を見渡すブルーデッキでは、59.1マイクロシーベルトを示していて…全員の表情に緊張感が漂いました。
1~3号機に今も手つかずで残っている溶融核燃料(デブリ)の総量は880トンと推定されていて、これから先に気の遠くなるほどの時間をかけて外に取り出してからでなけば、廃炉の道筋が見通せない現実にめまいがする思いでした。
発電所の建屋内にある放射性物質を含む水からトリチウム以外の62種の放射性物質を、国の安全基準を満たすまで浄化したALPS処理水の測定・確認用設備、希釈・放水設備、そして海域モニタリングの方法等の説明も受けました。
未曾有の原子力事故が発生した現場での貴重な視察研修の終わると、首に掛けていた被ばく線量を測る簡易線量計の数値は0.01ミリシーベルト。歯医者さんでの歯のレントゲン撮影1回分でした。
ランチに会議室で美味しい福島のお弁当をいただいてから、バスで東京駅に向かい、そのまま新幹線、そして再びバスに乗り換え、無事に帰宅しました。
2日からの4泊5日のフィリピン⇒福島という、ハードだけど大変に意義深い今回の私の視察研修は、こうして終わりました! この経験と学んだ知識を、必ずこれからの議員活動に活かしていきたいと思います!(*^^)v