
本日は、牧之原市の静岡県立相良高校に出向き、朝倉徹校長(56)から地域の小規模校が抱える諸問題と、同校が一昨年から進めている〝学校魅力化〟に向けた取り組みの進捗状況と実際の成果をお伺いしました。
以下は一昨年11月に私が書いた学校紹介です。
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相良高校は、近年の急激な少子化と私学への流出で生徒数が減少し続け、今年度からはついに1年生が3クラスになってしまった小規模校ですが…県立学校に静岡県が要求している〝学校魅力化〟に向け、来年度から大胆かつ積極的な数々の取り組みを推し進めていきます。
先日の新聞報道で明らかになった静波海岸前に誕生した日本初のウエーブプール「静波サーフスタジアム」を活用したサーフィン部に加え、ダンスの世界大会にも出場した吉田町のヒップホップ&ブレークダンススクール「Cheese!!」と提携したダンス部の創設を公表し、現在は榛南地域の中学校に猛烈な売り込み中!!
そして、さらにさらにもう1つ、学校近くに今年完成した図書交流施設「いこっと」内にあるボルダリング場のご厚意を受け、サーフィン同様オリンピック種目になったボルダリングを公立高校のサークル活動として体験&追求できる体制を整えました!!
もちろん、学生の本分である学業でも、IT環境の充実した商業科を持つ強みを生かした地域社会の即戦力養成のための適切な指導と、大学進学を目指す生徒たちへのきめ細かい対応や配慮も行っていくそうです。
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この朝倉先生の熱意が身を結び…昨年度は3クラス(普通科2、商業科1)で大幅な定員(120)割れの101人だった新入生は、今年度にはなんと募集定員を超える123人になりました。。新設された魅力的なサークルや学校理念に魅かれて、地域の子どもたちが入学してきてくれたのです。相良高校は頑張っているのです。
さらに今年度の令和4年度からの新学習指導要綱の実施に合わせて、生徒の多様なニーズに対応するために…来たる新年度からは「特進コース」や商業科の選択科目を設置し、組織としてさらなる進学指導やビジネス教育の充実を図っていくそうです。
でも、嗚呼それなのに…それなのに…現在4クラス(普通科2、商業科2)ある3年生が卒業する来年度からは、県教育委員会によって常勤の教員が2人減の21人となってしまうことが確実視されています。3年前の令和2年から、実に7人もの減少なのです。「学校の魅力を高めるため」そして「進学希望の普通科の生徒への手厚い指導、専門的な授業・単位が多い商業科の維持のため」には、何よりも教員数の維持・確保が必要なのに…です。
本日の視察と取材を受けて、私は来たる2月20日(月)の静岡県議会2月定例会の一般質問で、池上教育長に対し以下のような概要の質問をしようと思い至りました。長年にわたり、この榛南地域の宝であり、地元社会を支える人材を輩出し続けてきた相良高校の奮闘ぶりを紹介し、県に善処を要望します。
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県立高校の魅力化のための適正な教員配置について
県では、人口減少の進む地域の核として「再編ありきではない様々な選択肢(学校間連携、公私分担等)」を検討する一方、生徒数減少が進む小規模校には「教育内容の充実」や「学校の魅力化の増進」を促している。
しかし、志願者数が減った学校は、年々定員もクラスも減らされて、その結果、教員もどんどん減らされている。地域に根差した小規模校こそ「誰一人取り残さない手厚い指導」や「学校魅力化アップの取組推進」のために、非常勤ではない専任、専門の教職員の配置(維持)が不可欠だ、と私は思う。
「生徒数に比例して、教員の減員は避けられない」のだと考えるのであれば、県教育委員会は、この先どのような対策を講じるつもりなのか。

<相良高校の魅力化に燃えている熱血漢の朝倉徹校長>