
静岡県議会総務委員会で、持ち時間1時間の質疑を行いました。。
来年度からの議会の完全ペーパレス化に向け、今定例会から委員会に限り、事務局から支給されたタブレットの持ち込みと使用が可能になりました。
部局長の資料説明の際には、思うように使いこなせず悪戦苦闘していましたが、質疑の際にはこの新兵器が大きな威力を発揮しました!!
いつも以上に長文です!( *´艸`)
ワタシの1つの質疑が、大変な物議を醸しました!(笑)
静岡県が川勝知事の肝入りで、2017年にインドネシアの西ジャワ州との間で締結した『人材育成及び経済分野での協力推進に関する覚書』に関してです。
今年で5年間の期限切れとなることを受け、11月末に出野副知事を団長とする訪問団が、5日間の日程で同州を訪れ「新たに5年間の覚書を更新し、さらなる交流の深化を図ることになった」という報告がありました。
しかし…そもそも「インドネシアの西ジャワ州」と言われても、ワタシだけでなく、ほとんどの県民のみなさんには馴染みも思い入れもないし、位置すらわからないのではないでしょうか? ワタシは地方自治体がそれぞれの思惑で世界各地の州や都市と交流して、仲良くすること自体は大賛成なんですが…
別にどんなきっかけでもいいけれど、初回はともかく再び長期間の約束を継続するのであれば、県民・市民を納得させる理由(=こじつけww)と、過去の実績(=費用対効果の提示)が必要だと思います。財源は税金なんだから…。
ですので…当初は「静岡県より面積で5倍、人口では14倍もあるけど…誰もよく知らないインドネシアの1州とだけの交流を今後も続けるのであれば、いったいどういう狙いと内容で実施するのか?」と伺うつもりでした。
もちろん、ワタシは当局の答弁を予想するために、昨夜、自宅のパソコンで「静岡県 西ジャワ州」とYahoo!検索したところ…一番上に、静岡県の公式ホームページ内にある「令和4年度静岡県海外技術研修員(西ジャワ州)受入事業の企画提案の募集」という総額246万7000円の交流事業が出現したのです。(今もあります)
「ふむふむ。ちゃんと事業化してるようだな? どんな内容だろう?」と思い、当該ページの中の「県知事の公示」を開いたら…その項目名が「令和4年モンゴル国日本理解人材育成事業」!?(今もそうです)
静岡県がインドネシアの西ジャワ州との交流事業として、県内業者を対象に公募している事業のタイトルや募集要項が、同様の事業を実施しているモンゴルとのそれとまったく同じだったのです。
タブレット持ち込み可となった史上初の委員会で、ワタシは同僚の委員のみなさんに「静岡県 西ジャワ州」と検索していただきました。結果はやはり同じでした。しかも、募集期間は「12月2日から14日11時必着」と書かれているのです。ざわめく委員席と慌てる当局席の対比が鮮明でした。
「ほとんど誰も知らない相手との誰も知らない交流事業が、間違った要項で、誰も知らない内に公募されていて、誰も気づかないうちに今日、締め切りを迎えていた。こんな交流事業に、何の意味があるのですか?」と語気荒く追及したのです。
寝耳に水の質疑に動揺を隠せなかった担当部課長でしたが、他の先生の質疑が終わった委員会の最後になって事情説明がありました。
要約すると…「担当者が似たような文面の文書を使って作成した別の文書を、途中まで同じ文書名で同じフォルダーに保存したところ、検索サイトに〝キャッシュ〟として拾われてしまった」
「キャッシュとは…一度読み込んだ内容・情報を一時的に保存しておくことで、次回閲覧する際に素早く読み込めるようにする機能である」「検索サイトではなく、静岡県のホームページから公募を探していけば、間違いのない募集文書が確認できる(…から事情を知っている業者には問題がない)」
お分かりでしょうか? ワタシは委員会終了後に、もっと詳しく丁寧に教えてもらったので、理解したような気になっていますが…一般の方々には「何のこっちゃ?」「ダメだ、こりゃ!」ですよね?
再発防止を強く要望しました。
