
静岡県議会総務委員会の視察研修最終日は…『札幌フィルムコミッション(SFC)』に伺いました。SFCは2013年に、札幌市の外郭団体である『財団法人さっぽろ産業振興財団』内に設立された、非営利の公的組織です。
年間約1000万円の経費は、すべて札幌市からの支援によって運営され、同市に国内外の映画、テレビドラマ、CM等のあらゆる撮影を誘致したり、市民エキストラを募集したり…実際のロケーション撮影の円滑な活動を全面的に支援しています。
さらには、完成した映像や作品の製作者・配給会社等と連携し、タイアップし、札幌市の魅力を積極的に発信して全世界に『SAPPORO』の知名度や好感度をアップさせ、文化・経済の交流を深め、観光客の増加を目指しています。
牧之原市や島田市など、静岡県にも多くのフィルムコミッションがあり、それぞれが地域の魅力や特色を前面に打ち出してさまざまな作品の撮影に協力していますが…SFCのスゴイのは、その破格のスケールです。
①札幌が舞台
②札幌への誘客、移住定住、シティプロモーションに貢献する
③市内で10日間以上宿泊する
④公開日が決定している
…という条件に合致すれば、札幌市を通じて製作者に最大1000万円の補助金を出すのだそうです(補助率1/2)
さらに、市民の個人宅を含め、市内約200施設・店舗が『ロケ地登録』されていて、その一部は360度のあらゆる方向からの参考写真をホームページに掲載し、撮影者の希望に即応。。撮影に無償で協力するエキストラには、3600人もの市民が登録しています。
また、これまでに撮影が行われた場所を克明に紹介する『ロケ地マップ』や作品とタイアップした『札幌PRポスター』等を作成し、市内外、海外にも熱心にアピールしているそうです。
実例として、2017年に市内で撮影されフィリピンで公開された製作費1000万ペソ(約2000万円=当時)の同国映画『KITA KITA 』が、興行収入4億ペソ(約8億円)メガヒット!!
フィリピンで、サッポロビールが激売れしただけでなく(笑)…映画のロケ地を観たいフィリピン人観光客が、40万人以上も増加。ついには、フィリピン航空が、新千歳空港への直行の定期便を就航させたのだそうです。
美しい富士山や駿河湾、遠州灘の海や湖や砂浜、伊豆や奥大井の大自然や温泉、そして見渡す限りの大茶園や温暖な気候と最高の食材……。(オマケに記録的円安!)
北の大地とは異なる日本の魅力に満ちあふれる静岡県。その真ん中にあり、コンパクトで便利な国際空港を擁する我らが志太榛原地域にとっては、何もかもが参考になる話ばかりで、とてもワクワクしました!

北海道から、軽くひとっ飛びで静岡に帰ってきました。空港のある牧之原市民のワタシには、はっきり言って東京や名古屋から帰るよりもずっと速いし、疲れません!?
鮮やかな緑色のフジドリームエアラインズ(FDA)のエンブラエル8号機(ERJ-175)に、初めて搭乗しました。『ティーグリーン』の機体に合わせて、牧之原市とともに静岡空港を抱える島田市が「地球上でもっとも緑茶を愛する街、島田の緑茶観光」というキャンペーンを、これでもかとばかり大展開していました。
正直…「おい! 誰がどうやって『地球上でもっとも緑茶を愛する街』を決めたんだよ~!?(-_-;)」と、ちょっとイラっとしましたが(笑)…こういうことは、先に言ったもん勝ちなのでした。
ても「島田市! グッジョブ!!!(^^)!」と褒めている場合でもありません!
北から南から、富士山静岡空港に飛んでくる県外の旅行客の脳裏に〝日本一のお茶処・牧之原〟の存在をはっきりと刻ませる、効果的な広報戦略の必要性を痛感しました!