説得力を欠く副知事人事
本日21日の県議会で川勝知事は、5月に任期満了で退任した難波前副知事(現部長級理事)の後任に、元県職員の森貴志氏(65)を起用する人事案を追加提案しました。
森氏は、東部地域政策局長や政策企画部長を歴任した後、2017年に退職。今年3月まで静岡県医師会事務局長を務めていました。
川勝知事は提案理由として「医師会では新型コロナウイルス感染症対策などにも尽力されました、こうした実績や高い調整能力を評価し、森氏が副知事として適任であると判断しました。県政における諸課題に迅速かつ適格に対処いただけるものと期待しております」と説明。難波前知事が退任後は1人で副知事を務めていた出野勉副知事(69)が危機管理や組織・財政運営を担当、森氏には福祉・医療や産業政策の分野を担当させることを示唆しました。
これに対し、2名の県議から質疑があり、議論が白熱しました。自民改革会議の渡瀬典幸県議(59)は…①難波前知事が退任した5月16日から1カ月以上たっての選任議案の提出理由 ②県職時代から、企画部門での経歴が長く、同じく県OBの出野副知事と職歴が被るなど、1名は国や外部から登用してきた従来と選考方法が異なる理由 ③リニア新幹線工事の水問題と熱海土石流災害の対応の特任として理事に就任した難波前副知事との所管業務と責任分担の棲み分け…について質疑しました。
無所属の桜井勝郎県議(78)は…①当初、川勝知事は口にしていた「女性副知事」や「5月臨時議会に議案が出せないのは相手方の都合」等との説明との食い違い ②近年、県職員OBが県関連団体への再就職を経て副知事になる際、退職金を辞退してきた前例があるが今回は? ということを質しました。
知事や担当部長の説明では…「(森氏は)人格も高潔、高い調整能力を持っている」「現在の山積する県内の諸問題を考慮すると、県や県庁に精通する県職員OBが適任であると考えた」「3月末に県医師会を退職した際には退職金は辞退している。副知事退任後のことは未定」ということでしたが、いずれも「取って付けたような答弁」という印象がぬぐえませんでした。
今回の人事案については来週、私の所属する総務委員会で、さらに詳しく審議が行われます。
◆21日の一般質問◆
【相坂摂治(48=自民改革会議)】
1 知事の政治姿勢について
o 知事の組織運営に対する考え方
2 熱海市土石流災害への対応と今後の盛土対策について
3 新型コロナウイルス感染症対応の総括について
4 ウイズコロナ時代の経済政策について
5 静岡市の海岸地域における一体的な魅力向上に向けた取組について
【阿部卓也(55=ふじのくに県民クラブ)】
1 地域コミュニティー醸成のためのお祭り振興について
2 南アルプスの環境保全について
3 地域公共交通計画の策定と交通税の導入について
4 杉花粉飛散防止研究の促進について
5 学童保育の環境整備促進について
(1)学童保育への支援
(2)学童保育に関する教育長の認識
6 県立高校の施設の魅力化について
7 警察官の使命と体制づくりについて
【中谷多加二(72=自民改革会議)】
1 森林・林業分野のイノベーションの推進について
2 海外情勢の変化に対応する外国産材から県産材への転換促進について
3 新県立中央図書館への県産木材の活用について
4 県民に未来の静岡県を示す地域政策について
5 財政運営の基本的なスタンスについて
6 天竜区の医療体制の確保について
7 過疎地域の生活の維持確保について
夜には焼津文化センターで開催された静岡2区の衆議院議員井林辰憲代議士(45)の『政経セミナー(旧称:井林たつのりを育てる会)』に、自民党牧之原市榛原支部の党員として、1万円の参加費を払い、出席しました。
井林代議士と同じ2012年初当選組の4期生で年齢も同じ、岸田内閣でデジタル大臣、内閣府特命担当大臣(規制改革)、行政改革担当大臣を務める牧島かれん代議士(45=神奈川17区)の講演を大変興味深く拝聴しました。
明日22日に公示される参議院議員選挙に出馬予定の若林洋平氏(50)も来場し、選挙戦に臨む熱い思いを吐露し、集まった志太榛原の支部の役員、党員に必勝を誓い、何度も頭を下げていました。