
今年も母校の川崎小学校で、金曜朝の「読み聞かせボランティア」をやっています。
『慶林のおもろ』という昔話を読みました。学校からほど近い、今の静波区と細江区にまたがる慶林(けいりん)に出没したお芋が大好きな「おもろ」という名の女狐の話でした。
キレイな農家の娘に化けて、村人たちのサツマイモ畑のイモを全部収穫してしまうという憎めないキツネが、近寄ってくる村の若い衆に向けて、いっかい(=でっかい)屁をこいて吹き飛ばしてしまうという笑える話です。
でも、4年1組のみんなは真剣な顔で、話を聞いていて…「キモッ!」「ストーカーじゃん!」という声があちこちから上がりました。みんな、おもろの味方でした。(笑)
「そうだね! 今なら男衆は、みんなストーカーで逮捕されちゃうね? でも、昔はスマホもSNSもなかったから…面白いことやかわいい女の子がいたら、平気でついていったんだよ」と少し真面目に解説しました!

<今回と同じ内容の答弁をしている1年前の川勝知事の記事>
本日の静岡県議会6月定例会3日目の一般質問で、とても興味深いやり取りがありました。。
浜松市南区選出の山本隆久県議(61=無所属)が、1番目の質問でちょうど1年前の私の質問と同じ趣旨の「新幹線空港新駅に対する知事の考えと実現に向けた今後の取組」について質したわけですが…
川勝知事の答弁の柱は…またしても「新駅設置に対する私の考え方は『公益のために、なるべく早く実現させたい』というものであり、これまでに一度も変わったことはありません」というものでした。
山本県議の質問のキモは…「本気で空港駅実現を目指しているのであれば、JR東海との信頼関係が何よりも必要なのに、リニア新幹線工事の水問題に関連して、JRと敵対しているかのような過激な発言を繰り返しているのはどうして?」ということだったのですが…
その部分については、知事は答弁することなく…スルーしてしまいました!
<山本県議の質問>
知事の政治姿勢について、新幹線新駅に対する知事の考えと実現に向けた今後の取組について伺います。
県は、富士山静岡空港と直結する新幹線新駅の設置に向け、平成26年度から令和元年度まで新駅関連の調査費を使い、トンネル建設の技術的な検証や、新駅の設置による効果の取りまとめ等の調査を実施してきたと承知しています。
しかしながら、JR東海は、新駅と掛川駅との駅間距離が短く新幹線の高速性が発揮できなくなるとして、新駅の設置には否定的な姿勢と聞いており、県とJR東海との間で正式な協議がなされたという情報も耳にしておりません。
新駅の必要性について、知事は令和3年6月議会において大石議員の答弁の中で、「私の考えは一度も変わっていない」と発言、また先月行われた吉田町の防潮堤式典でも空港新駅への意欲をお話されたと聞いておりますが、令和2年度以後は関連予算も計上されておらず、実現に向け取り組んでいる姿が見えません。
また、実現に向けては、JR東海との信頼関係がなによりも必要であるにも関わらず、静岡県中央新幹線環境保全連絡会議第7回地質構造・水資源部会専門部会後の5月12日に行われた記者会見では、県外へ流出するトンネル湧水を大井川に戻す方策として、2つの具体策を提案したJR東海に対し、「掘削中に出る湧水を全量戻すことができないという意味で敗北宣言である」と発言しています。
中央新幹線の整備が安全かつ円滑に行われるとともに、自然豊かな南アルプスの環境保全や大井川の水資源の確保等が図られるよう、JR東海と話し合いをしながら進めている中で、「敗北」という敵対しているかのような言葉を持ち出したことに違和感を覚えたところです。
このようにJR東海と対峙する状況では、リニア中央新幹線の開通後、東海道新幹線のダイヤに余裕が生まれたとしても、JR東海の理解が得られず、新駅の設置は難しいのではないかと、危惧しております。
知事が、本気で新駅の実現を考えるならば、JR東海へ自ら赴き、新駅は、県、空港周辺市町、空港利用者の悲願であることを伝え、設置に向けた課題を共有した上で、その解決に向けて動く必要があると考えます。
設置経費の負担をすれば良いのか、環境整備をすれば良いのかなど、具体的な課題をJR東海と共有できない状況では有効な施策は打てません。
そこで、改めて、知事の新幹線新駅に対する考えと、実現に向けて今後どのように取り組むのか伺います。
<川勝知事の答弁>
山本議員にお答えいたします。私の政治姿勢についてであります。
新幹線新駅に対する私の考えと実現に向けた今後の取組についてであります。新幹線新駅は、本県の空の玄関口となる、いや本県のみならず山梨県にとっても今や自らの空港という共通認識がございますけれども、この富士山静岡空港に新幹線が来られますと、高機能で利便性の高い交通ネットワークの強化につながります。
また、新駅は、訪日誘客支援空港に認定されている本空港のインバウンドの需要、またアウトバウンドの需要の受け皿としても大きく寄与することになります。国際的見地におきましても、重要な社会基盤となるものであります。
新駅設置に対する私の考えは、「公益のためになるので実現させたい」というものでございまして、1度も変わったことはありません。昨今の新型コロナ危機によりポスト東京時代の動きが本格化しておりまして、地方がイニシアティブを取って、変革の主体となる時代が到来しております。もし新駅ができますれば、それは国内で唯一の空港と新幹線が直結する新駅ということになります。本県の新しい時代を切り拓き、将来にわたり持続的な発展の礎になると確信しているものであります。
これまで、まず、それが技術的に可能かどうかということで、独自に検証してまいりまして、可能であるという結論を得ております。しかしながら、地元の人々に歓迎されなければなりませんので、周辺住民の皆様、関係者の皆様とも意見交換を重ねてまいりました。
島田市、牧之原市、吉田町が進められている、人やモノの流れを生み出すふじのくにフロンティア推進エリアの取組と連携して、新たなモビリティの導入を含めた、空港や駅、拠点施設を結ぶ交通ネットワークの強化に努めるなど、新駅設置に向けた環境づくりに取り組んでおります。
本地域が有する茶園あるいは田園景観など魅力あふれる自然空間と調和し、持続可能で利便性の高いネットワーク機能を有する都市空間を形成することは、まさしく国が目指されているデジタル田園都市構想の実現につながるものであり、新駅設置はその象徴であると考えております。
議員ご指摘の、掛川との距離が短いと、それは他の人も言ってますけれども、約16キロです。それは熱海と三島の距離でもあります。ですから、決して、そこだけが特別短いというものではありません。
そして、JR東海と、これは話し合わなければできませんので、知事になって以来、何度もJR東海の実質的な意思決定者であって、最近、亡くなられました葛西敬之氏に面会を申し込んだところ、なかなかそれが実現しませんで、ようやく平成24年の秋にそれが実現いたしまして、そして前提が1つあると、それは何かとリニアです。
リニアがサービスを開始すれば、ダイヤが変わるので、したがって可能性が出てくるという話だったわけですね。そして大体彼はどれぐらいの年月かかる、どれぐらいのお金がかかるということも私にお伝えいただきました。だから、今はリニアだということだったわけです。
一方で、そういうことだとしても、技術的にできるのか、地元の人たちの意向はどうかということがありますので、私は議会でもですね、リニアができてからということではあるけれども、まず、それをやっとかないとできないということでやってきたわけですね。しかし今はですね、リニアだけではありません。もう1つあります。水です。リニアと水が前提で初めて新幹線新駅というものの実現可能性が出てくるわけです。
今1時間に13本か14本ぐらい新幹線が走っておりますけれども、基本的にのぞみ機能が中心ですね。ですから、のぞみ機能がリニアの方に移る可能性が非常に高いのですね。このこだまとひかりのサービスが増すという、これはどなたもJR東海も言ってることでございます。
一方ですね、空港は牧之原台地の上にあるわけですね。牧之原台地は全てですね、あの美しい緑、また様々な産業、農業、これは大井川の水に依存してるわけですね。大井川の水が枯れたり、水質が悪くなったりいたしますと、空港それ自体が干上がってしまいますから、したがって、その水が確実に、美しい水が十分な流量をもって今と同じくらいの量を確保できなければ空港をつくることはできません。
ですから、この水を守ると、南アルプスを守るということと、リニアが両立させられて、そうしますとですね、その見通しができた時には、文字通り技術的にはもう検証が一応できておりますし、そして地域の住民の皆様との今までの意思疎通もできておりますので、できるということでございます。
いかにして南アルプス、命の水を守り、かつリニアを完成させる、これをどう両立させるかと、ここに知恵を絞るということは、空港、新幹線、空港新幹線駅というものの実現の前提になってるということでございます。
県といたしましては、地域や関係団体などと連携を図りまして、陸海空の交通ネットワーク機能を着実に高めましてふじのくに、これは山梨県も含んでいることでございますが、空の玄関口に新たな価値を創出する新幹線新駅の実現に向けて粘り強く取り組んでまいります。
◆17日の一般質問◆
【山本隆久(61=無所属)】
1 知事の政治姿勢について
〇 新幹線新駅に対する知事の考えと実現に向けた今後の取組
2 富士山静岡空港の利活用について
3 教育行政について
(1)誰一人取り残さない教育
(2)教員による不祥事の根絶
4 カーボンニュートラルを目指す取組について
○太陽光発電設備の導入拡大と供給の安定化
5 犬や猫の殺処分ゼロに向けたボランティア支援の取組について
【牧野正史(49=公明党県議団)】
1 知事の政治姿勢について
(1)総合計画初年度の取組方針
(2)伊豆・東部地域の課題解決に向けた体制強化
2 ヤングケアラーへの支援について
3 ふじのくに出会いサポートセンターの今後の取組について
4 ウクライナからの避難民支援について
5 救急安心センター事業#7119の導入について
6 県内観光業への支援について
7 「演劇の都」構想の推進について
8 ブルーカーボン・オフセット・クレジット制度の活用について
9 市町管理橋梁における県の支援について
10 教育長の目指す「誰一人取り残さない教育」について
11 校則の見直しについて
12 エシカル消費の推進について
13 交通関係講習のオンライン化推進について
【野田治久(65=自民改革会議)】
1 観光産業の再生について
2 観光分野におけるデジタルトランスフォーメーションの促進について
3 伊豆横断道路について
4 カワウの被害対策について
5 県立高校の魅力化について