JR東海の新提案について
『令和4年度榛原地区校長会総会』に、ご招待いただきました。旧榛原郡の牧之原市、吉田町、川根本町の公立小中学校22校の現職の校長先生が、相互に連帯し、地域の教育の振興に寄与することを目的にした組織です。
終わりの見えないコロナ禍やウクライナ戦争の矛盾や苦難や悲劇…。そして、ゴールが定められている学校再編やITC教育等の課題や問題点を各校の先生方と連携し、人生で一番感受性の強い時代の子どもたちに説明し、教えていく難しさを痛感しました。
本日の静岡県中央新幹線環境保全連絡会議の『第7回地質構造・水資源専門部会』で、JR東海は国の有識者会議が昨年末にまとめた「工事でトンネル内に出た湧水を大井川に戻せば、中下流域の水量は維持される」という中間報告を受け、大井川に水を戻す2つの案を提示しました。
トンネル本体工事の前に、山梨県から長野県まで掘り進める「先進坑」がつながるまでの約10カ月間の工事中に出る地下水は、取水して大井川まで持っていけないので流出してしまうので…その間の湧水分をどうやって確保するかという具体的な提案です。
①山梨県内のトンネルで湧き出た水を大井川に戻す
工事期間中に山梨側に流出した水の量を計測しておき、10カ月後に先進坑がつながってから、流出した同じ量の水を、山梨側でポンプアップし、約1年1カ月かけて導水路トンネルから大井川に戻す。
②大井川最上流にある田代ダムの取水量を減らし大井川に還元する
発電用に田代ダムから山梨側に流がしている水を、ダムを管理する東京電力の子会社に依頼して、取水する水量を抑えてもらい、先進坑がつながるまでに山梨側へ流れ出る水と同じ量を同じ時期に取水を制限して大井川の表流水を確保する。
この案は1年半前のクリスマスに、私が現地を視察した時に感じた疑問や違和感と合致するものでした!⇒こちら!!
いずれにせよこの話は、広大な南アルプス山脈の横っ腹にストローのように通すトンネルの内部に湧き出る地下水が…①100%大井川の源流に流れ出す水である。②だから全量を大井川の川面に戻さなければならない! という静岡県の主張と前提(…そして国の有識者会議の結論)で構成されていることが、いまだに私には腑に落ちません。