哀しき答弁と実のある研修会
静岡県議会12月定例会は、本日6日から各会派の代表質問が始まりました。
午前中は、最大会派の自民改革会議の木内満政調会長が、持ち時間のすべてを川勝知事の一連の問題発言に対する知事の認識と真意の確認、そして責任の追及に特化させた一問一答方式の質問を行いましたが…
知事は「不適切だった」「撤回した」という趣旨の答弁を繰り返す一方で、いつもの牽強付会な弁明を延々と続ける〝はぐらかし工作〟 にも終始。「イエスか? ノーか?」の単刀直入な質問にも、明確に答えない場面が目立ち、宮沢議長から何度も注意されていました。
これから明日にかけて、テレビや新聞では、一部の象徴的な質問のやり取りや、知事が神妙な頭を下げているシーンだけが報道されるでしょうが…1時間半の議論全体を生で見聞きした私個人の印象としては、12年半の川勝県政の問題点と限界が、はっきりと浮き彫りになった見事な代表質問だったと思いました。
本日の映像と会議録の全文は、静岡県議会のホームページで、近日中に公開されます。知事に批判的な方も同情的な方も、議会の7割以上が賛成して可決した辞職勧告決議について御意見をお持ちの方も…要約&編集されるマスコミ報道だけで御判断されることなく、どうか議論の全容を御確認ください。
◆本日の代表質問◆
【木内満(41=自民改革会議)】
1 知事の政治姿勢について
(1)知事選挙中の富士市の集会での発言
ア 大学学長としての適切性
イ ジェンダー差別の自覚
ウ オリンピック組織委員会森元会長への擁護発言
エ 学歴差別の自覚
オ 職業差別の自覚
カ 新東名高速道路が前倒しで開通したこととの因果関係
(2)参議院議員選挙中の応援演説での発言
ア 発言に含まれる差別の自覚
イ 御殿場市におけるワクチン接種率
ウ 発言報道後の謝罪と撤回、弁明
エ 公務と政務の境
(3)次期総合計画の策定
(4)静岡県の新型コロナ関連施策に対する評価
(5)知事のリニア中央新幹線工事に対する基本的な考え方
(6)熱海土石流災害に対する対応
(7)辞職勧告への対応
ア 「生まれ変わる発言」
イ 給与及び賞与の返納
ウ 知事の進退
【伴卓(34=ふじのくに県民クラブ)】
1 知事の政治姿勢について
(1)令和4年度当初予算編成
(2)「山の洲」構想のビジョン
2 リニア中央新幹線静岡工区問題について
3 遠州灘海浜公園篠原地区公園基本計画について
4 アフターコロナを見据えた地域外交の展開について
5 ふじのくに安全・安心認証(飲食店)制度の取組について
6 特定地域づくり事業協同組合による地域活性化について
7 ウイズコロナ時代における富士山静岡空港の需要拡大策について
8 周産期における胎児、新生児の死亡(ペリネイタルロス)のケアについて
(1)市町と連携した取組
(2)県立看護専門学校における取組
9 新産業としてのソーシャルビジネスの育成について
10 洪水浸水想定区域の対象拡大への取組について
11 県土採取等規制条例について
12 教育委員会の改革精神について
13 サイバー犯罪被害防止に向けた取組について
静岡県議会の『令和3年度議員研修会』が、本日の代表質問後に開催されました。
㈱三菱総研の主席研究員の松田智生氏(54)による「『明るい逆参勤交代』が日本を変える! 大都市圏社員の期間限定型地方リモートワーク ~働き方改革と地方創生の同時実現へ~」という講演でした。
松田氏が苦笑いで「私の講演謝礼を削ってお配りした」という自著の最初のページを見た瞬間、同氏の考えや講演の趣旨と、私がいつも地元活性化と交流&定住人口増のために夢想している内容が脳内でシンクロして…とても興味深く有意義な研修会になりました。
ITやベンチャー関連の富裕層、環境や自然や食べ物などにこだわる “意識高い系” の都会人、“自分探し” 中の若者やシニア、フリーランスの方々だけをターゲットにするのではなく…
コロナ禍によるリモートワークの浸透を契機ととらえ、首都圏や近畿圏に1000万人存在するという大企業のサラリーマンに、期間限定の移住を促す優遇政策や制度、ITや住環境の整備を進めることに、私は両手を挙げて賛同します。
「温泉や自然やゴルフ場は、全国の田舎のどこにでもある。都会から来た人に『あのまちに、もう1度行きたい』『ちょっと住んでみたい』と思ってもらえる一番の要因は、魅力的な人材の存在ですよ」と力説する私と同世代の松田氏の背後から、後光が差して見えました!(笑)
最初は「期間限定」でも、静岡県での毎日が楽しくて暮らしやすければ、みんな永住を考えてくれるようになるはずです!
われわれ静岡県議会議員は、この県の発展と県民と幸せのため…こういう勉強や活動もしています。マスコミには報道されませんが(笑)…知事の批判ばっかりしているわけではありません!