1歩も外に出ないで!
ガラにもなく「家族サービスでもしようか?」と、チケットを手配して楽しみにしていた、本日の静岡市のグランシップでの大きな音楽イベントの中止が、当日の朝になって、主催の公益財団法人静岡県文化財団から発表されました。
「出演者の1人に発熱の症状が見られたため、お客様ならびに出演者・スタッフの安全・安心を最優先した」そうです。PCR検査の結果等の記述はありませんでした。
これを、主催者による「過剰な反応」ととらえるか「当然の対応」と思うかは、人それぞれでしょう。しかし、間違いなくこれが今の日本の現状です。もしも、自分が主催者だったら? 責任ある立場だったら…おそらく同じ判断をすると想います。
意思を持たないコロナウイルスが、わが国の抱えるあらゆる組織や体制の問題や矛盾、救いがたい病巣までを、白日の下に晒してしまいました。
全国知事会は1日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた4府県への緊急事態宣言の追加発令を受け、対策本部の会議をオンラインで開きました。都道府県境をまたぐ夏休み中の旅行、帰省の中止・延期を強く呼びかけるよう求め、近く国に要望書を提出するそうです。
知事さんたちは、国に「国境をまたぐ運動会の中止」は呼びかけないのでしょうか?
川勝知事も、静岡県内の感染拡大について不要不急の外出を自粛するよう県民に呼びかけました。静岡県内の感染拡大について「明らかに、これまでと違う。今回は外出をなるべく、本当に控えてください」と強い危機感を示すとともに、ワクチン接種の重要性を訴えました。夏休みを迎える中、不要不急の外出や会食の自粛も改めて県民に呼びかけました。
静岡県は昨日7月31日にも健康福祉部の後藤幹生参事が会見して「最大最悪の感染拡大が今起きています。ご自身やご家族の命を守るために生活必需品や食料品の買い物、医療機関受診のような、生活に必要な場合以外は、1歩も外出しない。そして、同居家族以外と会うはやめてほしい」と訴えました。
1年以上も日夜感染症対策に神経をすり減らしている担当部署の広報官が、苦渋の表情で「生活に必要な場合以外は、1歩も外出しないで!!」と真剣に訴えれば訴えるほど、空しい思いだけが募るのは私だけではないでしょう。