
一昨日、難波喬司(なんば・たかし)副知事(65)を褒め殺したせいでしょうか?? 本日の私の一般質問のある質問に対する答弁で、思う存分&自由奔放に〝難波節〟を披露させてしまいました。
昨日も掲載しましたが…今回の私の質問項目は、以下の通りでした。
①牧之原市で発生した突風被害を受けた災害救助法の適用について
②富士山静岡空港の利用促進について
(1) アフターコロナに向けた富士山静岡空港の利用促進
(2) 新幹線新駅に対する県の認識と今後の取組
③茶業振興について
④榛南地域の津波対策について
⑤駿河湾フェリーの利用促進について
25分間の限られた持ち時間の中で、思いの丈を詰め込んだ質問書をできるだけ早口ながらも、滑舌よく、感情を込めて読むことを心がけました。自分としては上出来といえる「3分47秒」の再質問と要望の時間を残して、降壇したまでは、順調だったのですが…
「茶業振興について」の質問に対する難波副知事の答弁が、予想もしなかった挑発的な内容だったので(笑)…つい頭に血が上ってしまい(=怒ったという意味ではありません!)…予定していた要望にたどり着くまでに2分近くを浪費してしまい、ゴールまでの筋書きが崩れ去ってしまったことが、残念でなりません!( ;∀;)
どうやら難波副知事は、事前に担当部から渡された無難な内容の答弁書を自ら全部書き直しただけでなく…議場で私の質問を聞いている間にも、さらに刺激的な文章を書き加えて即興で答弁したようなのです。。その場で、予定稿にない文脈を付け加えることは川勝知事にもよくありますが…担当部局が用意した質問の肝の部分まで、書き直してしまうのが、この副知事の恐ろしいところです! 逆に、ご自身に興味のない、詳細を把握していない時の通常の答弁は、原稿の棒読みなのですが…(笑)
あまりにも衝撃的なので、本日は予定を変更して…「③茶業振興について」の私の質問と併せて、すべてのやり取りをご紹介します。。他の部分を含めると、膨大な分量になるので…残りは明日以降に分割して掲載しますね。
【大石質問】
茶業振興について伺います。
私の地元である牧之原地域は、明治維新以降、国内でも有数の茶産地として発展してきましたが、近年は高品質なリーフ茶の需要が低迷し、茶生産者の経営環境は極めて厳しい状況に陥っています。
このような危機の中で、昨年初めから全世界で巻き起こった新型コロナウイルス感染拡大のパンデミックが、わが国・わが県の茶業界の将来にとって、良い方への転機となるような機運も生まれたように個人的には感じていました。
外出自粛を呼びかける「ステイホーム」の習慣の定着で、若い世代でも自宅で過ごす時間が増え、健康志向の高まりなどもあって家庭での緑茶の購入量などが増加していると聞きました。
牧之原地域の茶業関係者は、これまでもお茶の機能性について情報発信したり、県内外の小中学校や販売事業者等に茶を提供するなどして、必死に消費拡大に取り組んできました。
昨年6月定例会において増田県議の質問に対し、当時の農林水産担当部長が答弁した新型コロナウイルスに対する緑茶の不活化効果の研究についても、こうした機会を捉えて「日本一の茶どころ」の矜持を胸に、早期に発信していくことが、お茶の需要喚起につながると考えていましたが、昨年11月の奈良県立医科大、今年1月の国立病院機構仙台医療センターと東北大大学院。そして6月の京都府立医科大と伊藤園中央研究所と、同様の研究成果の発表をことごとく他府県に先を越されたことが残念でなりません。
牧之原台地では今年の八十八夜だった5月1日の竜巻までは、天候にも恵まれ、史上空前の早さで良質の一番茶が収穫されていただけに、生産者はもちろん、販売者にも、もちろん消費者にも、極めて有益で、間違いなく売上増に結び付いた貴重な情報が、ほとんど世間に周知されなかった現実を県は深刻に、真摯に受け止めていただきたいと願っています。
静岡県の茶業回復に向けて、次代を担う若手を中心とした意欲ある生産者、販売者らの取組への積極支援や効果的な需要喚起が必要と考えますが、県の所見を伺います。
【難波副知事答弁】
茶業振興についてお答えをいたします。
新型コロナウイルスに対する緑茶の不活化効果、すなわち、お茶を飲むことの効果について世間に発信するに当たっては、まず、科学的検証の意味を考えておく必要があります。
「お茶を飲むことは、新型コロナウイルス対策、あるいは予防策として効果があります」と言い切るためには、科学的検証によって、どのくらいの量を飲めば、どういう効果があるのか、という証拠を明らかにする必要があります。
その際には、「お茶を1日に湯飲み茶碗100杯飲めば効果があります」とか「とても飲めない濃さのお茶を飲めば効果があります」では実行性がなく社会的意義もありません。この点も重要です。
他県の研究成果も含め、今、どういう研究段階かと申しますと、試験管の中などで、新型コロナウイルスが不活化する、お茶と一緒にこのウイルスがあると不活化する、すなわち元気がなくなることは科学的に検証されています。しかし、人が口にして効果があるかどうかは検証されていません。
したがって「お茶を飲めば効果がある」、新型コロナウイルスに効果があるとは言えない、科学的には言ってはいけない段階です。それでは「効果があると思います」はどうでしょうか。インフルエンザについては、緑茶成分のカテキン類に予防効果があることが科学的に報告されています。
新型コロナウイルスについても同じような現象が起きることは容易に想像できると思います。ですから、個人的意見として「効果があると思います」あるいは「効果がある可能性があります」と言っても問題はないと思います。しかし、それでも「思います」ということも言うべきではない人がいます。一人は知事です。メッセージ性が強いので「思います」の部分が抜けて捉えられてしまい「知事は効果があると科学的根拠もなく言った」と言われる可能性があります。
また、茶業界の方が言うと、「科学的に根拠もないのに効果があると言って、それをビジネスに利用している」と言われるおそれがあります。場合によっては法令上問題になる可能性があります。みんな言いたいんです。ですけども、抑えてるんです。
一方で、個人が「効果があると思う」のは構いません。「薬を飲む」のと違いまして、「お茶を飲む」ことは日常習慣の一つですから、「効果があると思って、積極的に飲む」ことは否定されるものではありませんので、大いに飲めば良いと思います。
議員のお話にありましたように、県外の研究が進み、発信されることに少しの悔しさがあるということにつきましては、分からないではありませんが、もはや、少なくとも研究については時代が変わりました。静岡県という自前の組織で研究を行うだけの時代ではありません。
今はオープンイノベーションの時代、すなわち多くの人の「知」、そしてすなわち自前の組織外にある大きな「知見や技術」を持ち寄って、新たな価値を創る時代です。多くの人の「知性や技術」が結集されて、一日も早く「お茶を飲む習慣は、あるいは、飲む量を少し増やせば、効果がある」ということが科学的に立証されることを大いに期待しているところであります。
そのように言い切れるように、県も多様な人々との協働で、全力で取り組んでまいります。同時に、皆様、それを待つことなく、お茶を大いに飲んでいただくのが良いかと思います。私自身も効果があると思って、お茶をたくさん飲んでおります。
若手を中心とした茶業者の支援や需要喚起につきましては、オープンイノベーションの手法で静岡茶のブランド価値を高めていくチャオープンイノベーションプロジェクト「ChaOIプロジェクト」によりまして、牧之原地域をはじめとした各産地で展開されている新商品の開発や販路拡大などの取組を支援し、本県茶業の回復に取り組んでまいります。
以上であります。
どうでしょうか?? 私の質問の意味が伝わっていませんよね?? 最初の質問の「災害救助法の適用基準」もそうですが、静岡県は何から何まで「形式」や「法令」や学術的な「根拠」や「裏付け」や「お墨付き」ばっかりにこだわって、県民にとって一番大切で必要な状況で、タイムリーな判断ができない!! 決断すべき時、広報すべき状況で的確な施策や処置ができないで、他の都道府県からどんどん遅れを取ってしまっている!! ということを言いたかったのです。
科学的、学術的裏付けなんかあろうとなかろうと、静岡県が収集したという効果的なデータを、広くマスコミに告知して「①これが県が考える効能です」「②本日、学会に申請しました」「③研究成果の有効性が認められました!」と…最低3回は、マスコミにPRできたのに…結果的に何もしないまま、無駄に他府県の後塵を拝したことが問題なのです。
理系の工学博士の難波副知事からのまさに学者然とした、上から目線の答弁には驚きました。まったく予想もしていませんでしたので、私も少しムキになって反論し、時間を浪費しました。そのため、事前に準備していた「これからは、いろんな機会を捉えて、静岡茶のPRに努めてくださいね? たとえば、全県の飲食店で『最初の乾杯の1杯は〝緑茶〟か〝お茶割り〟にする』という〝静岡茶乾杯条例〟の制定なんてどうでしょうか?」という、我ながら粋でお洒落な提案のインパクトが、ほとんどなくなってしまったことはいうまでもありません!( ;∀;)
なんばたかし畏るべし!!(*´Д`)
<その他の質問>
【早川育子(61=公明党県議団)】
1 知事の政治姿勢について
(1) 今後の県政運営
(2) リニア中央新幹線工事
(3) 新型コロナウイルス感染症対策
2 自然災害から県民の命と生活を守る対策について
(1) 緊急点検
(2) 規制の強化
(3) 河川の大規模氾濫への備え
(4) 黄瀬川大橋の復旧
(5) 住民避難のための対策
(6) 女性の視点での防災対策
3 寄付金を活用した歳入確保について
4 CNFの活用促進について
5 静岡茶の愛飲促進について
(1) 県民を挙げた静岡茶の愛飲促進の取組
(2) 茶育の推進
6 県民による地球温暖化対策の促進について
7 ウイズコロナ時代の文化振興について
8 サイクルスポーツの聖地づくりについて
9 女性の健康支援について
10 ヤングケアラーへの対応について
11 犯罪被害者支援について
【増田享大(54=自民改革会議)】
1 流域治水プロジェクトの推進について
2 次期地球温暖化対策実行計画の策定について
3 牧之原茶園の基盤整備の推進について
4 肢体不自由生徒の県立高校への就学支援について
5 静岡県立高等学校第三次長期計画について