濃厚接触者も陽性でした
牧之原市から、連日の新型コロナウイルス感染症の『陽性者』の判明です。
静岡県は26日、7名の新規感染症患者を公表しました。県内では460~466例目となります。
新たに公表された牧之原市の陽性者も「高齢でない成人」の方で、性別の公表は望まれておりません。調査の結果、昨日の感染者(県内454例目)の『濃厚接触者』と認定されましたが…
この方は、8月16日の段階で…咽頭痛を発症しており、昨日判明した県内454例目の方(8月20日に発症)より先に感染していたと推定されます。調査の結果、新たな「濃厚接触者はいない」とのことです。
県民、市民のみなさまには…県外移動や会食もなく行動に気をつけていたにも関わらず、不幸にも感染してしまった患者さんとご家族の人権の尊重と個人情報の保護に、格段のご理解とご配慮をお願いいたします。
昨日の国のリニアに対する第5回目の有識者会議の内容の考察ですが…前回7月16日の会議後に福岡座長から「大井川中下流域の地下水への影響は軽微」との方向性が示されたと報道されましたが…静岡県側は、JR東海が議論のベースとしてきたデータや計算式「水収支解析モデル」の精度に疑念を示し、根拠を求めたことを受けて、昨夜の会議は始まりました。
しかしながら、JRはこれまでの考えを補強する昭和40年代のものを含む大井川の水源や地下水に関するさまざまなデータでした。JRの担当者は「
JRの担当者「大井川においては、鉛直方向の地層の連続性が卓越しており、上流域の地下水は表層に湧出することはあっても、中下流域にまで、直接地下水として流動していることは考えにくい、渇水期においても、河川水の影響で地下水障害を起こした事例はない」と強調し「浸み込んで地下水となる大井川の表流水は、ダムから年間を通じて安定的に供給されるため問題はない」と主張しました。
つまり…「トンネル工事によって、中下流域の流水や地下水は減ることはないから、心配しないでください!」ということです。
これに対して、静岡県の専門部会委員でもある静岡大学・森下祐一客員教授は…「どうしてJR東海は、自らきちんと調査もしていないのに、そんなことが言い切れるのですか? 南アルプスの地下の情報は、ほとんどわかっていないんですね。地下水の専門家でなくて地質学の専門家の意見は聞かないのですか? 新たなデータを自ら得ていく、それによってきちっとした解析を行う姿勢を出していただきたい」と苦言を呈しました。
大同大学の大東憲二教授(環境地盤工学)も「JRとして、自分たちの主張にあった文献を探して出してくるのではなく、何を自分たちで新たに調査して分析したのか? それに、静岡市が地下水流量解析をやっておられるという情報がある。それをこの委員会でも検証してみたらどうか?」と客観的な資料、データの活用を提案しました。
喧々諤々の議論の末に、ひいき目にも「まとまった」「意見の集約があった」とは言えない雰囲気の中で、2時間の会議は終了しました。マスコミ報道によると…福岡座長はさらに1時間かけて議論の内容を要約したものを座長コメントとして配布。そこには「中下流域の地下水への影響は概括的には問題ないと言えるのではないかと複数の意見があった」などと書かれていたそうです。
やれやれ。。。
これを受けて、県内マスコミの取材を受けた難波副知事は…「(座長コメントは)ゆがめて書いている違和感がある。(トンネル湧水量が)2㌧とか3㌧とか言われていますけども、本当にその量で大丈夫なんですか? というところは、流域のみなさん心配しているわけですよね。それについて議論がなかった」と批判的に話していました。
私も、同じような感想を持ちました。標高2400mを超える山脈の真下300~1200mの地下を突き抜ける大トンネルが及ぼす様々な影響を、JR東海も国交省も軽視しているのではないか? という懸念がさらに深まりました。
<「静岡市はリニアトンネルが簡単に開通すると考えているんですね?」と話す森下祐一客員教授(7月21日の現地視察にて)>