異例尽くめのコロナ臨時議会
本日は『新型コロナウイルス感染症対策』に特化した史上空前…総額264億6700万円もの『令和2年度静岡県議会4月補正予算案』が、議会運営から超長時間の審議・協議まで、何もかも異例な形で、午後9時前に成立しました。
新型コロナウイルス感染症対応に特化した今回の臨時議会では、国の緊急経済対策に呼応し、感染症拡大防止策や医療提供体制の整備、深刻な影響を受けている事業者や生活者への一層の支援など…緊急に必要な経費について補正されました。
4月20日の議案説明の時から、知事の決断と発表により「県の休業要請に応じた事業者への協力金及び、独自に休業を要請した市町への支援等」としてさらに70億円が追加され、総額264億6700万円!! 2月議会での補正(23憶9700万円)と併せ、新型コロナウイルス感染症対策費の補正総額は…これで288億6400万円となりました。
概要と主な内訳は…
①休業要請協力金と医療提供体制の整備(132億7600万円)
・県の休業要請に応じた事業者への協力金及び、独自に休業を要請した市町への支援
・軽症患者を受け入れる民間宿泊施設の借上げ
・「帰国者・接触者相談センター」の電話窓口の増設
・病床確保のための人工呼吸器、ECMO、個人防護服などの整備
・マスク、消毒液等の衛生用品の配布
・特別支援学校、高等学校の衛生施設(換気設備、トイレ洋式化)の整備 ほか
②学校の臨時休校への対応(5億7600万円)
・放課後児童クラブ等の解除時間延長の支援
・公立小中学校への学習支援員の追加配置
・県立高校、県立大学における遠隔授業環境の整備 ほか
③事業や生活者への経済支援(106億1500万円)
・中小企業向け制度融資の拡充(融資枠の追加)
・事業者への専門家派遣の拡充、商品開発等新たな取り組みへの支援
・生活福祉資金貸付金(特例貸付)の原資を県社会福祉協議会に助成
・家計が急変した高校生などの保護者等に対する教育費支援 ほか
④今後への備え(20億円)
・予備費の積み増し
先に国会で成立した「新型コロナウイルス特別措置法」では、各都道府県知事が、自粛や休業を要請できる業種や職種を定めています。
この法律に定められた施設や業種の対象に「飲食店」や「宿泊施設」は含まれないということで、全国・全県的に不満や抗議が噴出。これを受けて県内35市町が連携しながらも、最終的には独自に「協力金」を支給することになりました。
国がしっかりとコロナ禍に苦しむ全業種をフォローする法案を作らなかったことが一番の問題ですが…「コロナで甚大な被害を受けている業種、職種は各市町ごとに異なるので…休業要請の判断は市長、町長に任せる」と細かい対象業種の選定を避けた川勝知事の考えにも一理あります。
個別の業種の選定や補助を各市町に委ねる代わりに、県では「各市町が独自の判断で支払った協力金の半額(最大20万円)を県が負担する」と決断。これを受けて、県議会は本日は、この内容が追加された補正予算を入念に審議し、全会一致で可決しました。
この状況で、本来は稼ぎ時のゴールデンウイークに苦しいのは飲食業や宿泊業だけではありません。必然的に「3密」の環境で働かざるをえない理容業や美容業、お客の消えたタクシーや代行業者、さらには国の法律の対象から外れてしまう「敷地面積が1000平方メートル未満」の商店や小売店、学習塾、書道や料理教室の窮状も深刻です。
さらには、コロナ対策で海岸の駐車場を封鎖して、県外ナンバーどころか市民の立ち入りも事実上禁止している牧之原市では…サーフショップや水上バイク、海の家の関係者への対応や支援も急務です。そういったさまざまな業種や店舗に対する個別で細やかな対応を行って、初めて…国や県や市町は、住民に厳しい自粛生活を要請できるということを忘れてはいけないと思っています。
私は、立場的にも、実力的にも、大きいことはほとんど何もできない1年生議員なので、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいですが…この最悪な事態が少しでも改善されるように、これからも今できることに信念を持って全力で取り組みます。
今朝早く、当庁前の出来事でした。
駿府城の外堀で、何やら大捕物のような…?
「人面魚でも出たの?」「堀の水抜くの?」と気になって気になって、忙しそうな作業員さんに上から大声で尋ねると…
「落ち葉やゴミを拾ってるんです。コイが食べすぎると死んでしまうんで…」
こんなご時世ですが、こんなご時世なのに?? いや、こんなご時世だからこそ?
…なんだか、コロナ一色で濁りきっていた心が、ほっこりしました!ε-(´∀`*)
静岡市役所さん! ありがとうございました!!