この国の今を哀しむ
上の写真はエイプリルフールのフェークニュースでも、虚構新聞のネタでもありません。
安倍首相は本日4月1日、記者会見を開き「全国の全世帯(=1住所)につき、再来週を目途に布製マスクを2枚ずつ、感染者数の多い都道府県から順次配布する」と発表しました。
森友問題も、加計問題も、桜を見る会も…あえてスルーしてきたワタシですが…この対策には我慢できません。。黙ってはいられません!! 仰天しました。おかしすぎます!!
突っ込み処が満載で、わざわざ指摘するのもバカバカしいですが…日本の世帯数は約5000万。マスク2枚を定型郵便(84円)で送ると…送料だけで約42億円。しかも届くのが1家に2枚で再来週以降って…。(;´Д`)
製作費と封筒代、宛名印刷代、封入の手間賃を入れたら総額200億円以上でしょうか?? 人工呼吸器が何台買えるでしょうか??
【追記】予算は「466億円」と発表されました。(4/7付)
春の雨が降り続いた本日、理事を務める公益財団法人培本塾で『勤労観音供養祭』が行われました。
今を去ること85年前の1935年(昭10)4月12日、当時15歳の旧制榛原中学4年生だった東萩間出身の藤野道雄さんが不慮の死を遂げました。塾舎建設予定地で、仲間の生徒たちと一緒に山肌の切り崩し作業中に崩れ落ちた大石が頭を直撃。直後には土砂にも埋もれて、ほとんど即死だったそうです。
培本塾は「勤労を通して人を創る」教育の道場として、1936年(昭和11)1月25日に発足しました。創設者だった当時榛原中学校長の小田原勇氏は、殉死した藤野少年の尊い霊を慰めるため『勤労観音』を建立。以来80年以上に渡り、塾関係者は毎年4月頭に慰霊祭を続けてきたのです。
藤野さんの死から51年後の1986年(昭61)の『培本塾創立50周年記念誌』に、同級生だった柴清次郎氏が親友を偲んでこんな文章を寄せています。
「先の戦争で、国のため、東洋平和を祈って、幾百万の若者が死んでいったけれども、今日三千人の若者が中国に行き、日中の平和と親交が行われている。このことこそが、戦争で死んでいった若者の霊に報いる唯一のものであると同じように、榛原高校の生徒が培本塾を教育の良き場として愛し、利用することが藤野君の霊に報いることにになる。それでこそ、勤労観音が浮かばれる所以のものではないだろうか」
85年の歳月が流れ…新型コロナウイルス禍に揺れる令和の今日、僧侶の読経に深く頭を垂れながら…在りし日の藤野少年や柴氏が願ったような時代ではないことを寂しく思いました。