幻の城の歴史を学ぶ
牧之原市史料館で開催された『牧之原市商工会女性部』の令和元年度通常総会に、ご招待いただきました。
女性部のみなさまには、以前からいろいろなイベントや会合でご一緒させていただいていましたが…こうやって県議会議員に当選し、来賓としてご挨拶させていただく機会を得ることができ、本当にうれしく、光栄に思いました。
女性部が開発し、販売している美味しい『マキティーカレー』と『相良の塩飴』…そして綺麗な鉢植えをいただきました!
ところで…ご存知のように市史料館は、遠州相良藩初代藩主・田沼意次侯が築いた相良城の跡地の中に建っています。
1767年(明和4)、時の将軍・徳川家治から天守閣付きの相良城の築城を許可された老中の意次は翌年から取り掛かり、11年間もの月日を要したそうです。意次は相良には来ずに、普請工事を家老の井上伊織に全て委ねたそうですが…城は意次が62歳になった1780年(安永9)に完成し、田沼時代を象徴する威厳あるものだったようです。
しかし、1786年に家治が没し、ライバル松平定信が老中になると意次は失脚。1787年、家督を継いだ孫の田沼意明は、奥州下村藩(現・福島市佐倉下)にお国替え。相良城も〝廃城〟とされ、翌年徹底的に破壊されてしまったのだそうです。
というわけで、足掛け12年かけてやっと竣工した相良城は、それからたったの8年間で壊されて消えた「日本一短命だった城」「悲劇の城」「まぼろしの城」だったと言えそうです。
総会終了後は、市の学芸員の長谷川倫和さんの案内で、女性部のみなさまと一緒に、今年生誕300年の地域の偉人・田沼意次侯の城下町を歩く話題の人気企画『ぶらり田沼の旅』(番外編)に参加する予定だったのですが…
総会中に降り出したあいにくの雨のため、史料館内の貴重な遺品や寄贈品、絵画や文献をじっくり拝見しました。
普段から〝牧之原通〟を自負する私ですが…長谷川さんから、これまで全然知らなかった逸話や豆知識をいっぱい教えていただき、大変勉強になりました!