藤井四段と牧之原産自然薯
今朝の全国紙やスポーツ各紙…特にスポーツニッポンには写真付きで大きく、衝撃的な記事が載りました。
昨年、公式戦29連勝の新記録を作った大人気の史上最年少の〝中学生棋士〟藤井聡太四段(15)が昨日14日の朝日杯将棋オープン戦で…「将棋界の頂点に立つ佐藤天彦名人(29)に初対戦で勝った!!」という超ビッグニュースが、デカデカと掲載されていたわけですが…
その歴史的な1日を詳報する雑観(=本文で紹介しきれなかった周辺や話題もの、または雑学的な記事)に、な、な、なんと…藤井四段が、その決戦前の「昼食では地元の『名古屋やぶそば』から出前してもらった『静岡牧之原産自然薯(じねんじょ)とろろそば』と『遠州一黒軍鶏(いっこくしゃも)の鶏天丼』をガッツリとチャージした」(日刊スポーツ)と書いてあるではないですか!? 「自然薯は牧之原台地で生産され、きめの細かさや粘り強さが特徴」(産経新聞とまで好意的に解説されている新聞もありました!!
これはスゴい!! 藤井四段が、大一番の日の〝勝負メシ〟に、わざわざ『静岡牧之原産自然薯(じねんじょ)のとろろざるそば』をチョイスして、粘って粘って佐藤名人を撃破したことが、もちろん一番スゴいワケですが……この世にあまたあるプロスポーツや勝負事の戦評や結果を伝えるマスコミ報道で、話題の選手(棋士)のランチのメニューが毎回、名前だけでなく、写真付で報道されるのは…将棋の藤井四段だけです。担当記者だったのでよく知っていますが、10年前のゴルフの石川遼でも、毎回ではありませんでした!!(笑)
そんな日本中が注目する棋士が選択したメニューに、わざわざ『静岡牧之原産自然薯』という地名が入っているということの宣伝効果、波及効果がお分かりでしょうか??? これを「メディアがネットで報じると、公開対局で来場してた観客らが店に向かい、早速長蛇の列ができていた」(スポーツニッポン)なんて書いてあるとまるで自分のことのようにうれしくなります。
みなさん! これがメディア戦略です!! ここまで、すらずらと解説してきましたが…「あー良かったねー! 名古屋の蕎麦屋さんが、たまたま牧之原の自然薯を扱っていて、メニューにも載っていて、それをたまたま藤井四段がチョイスしてくれたんだね?」という話ではないんです!! 違うんです。これは偶然じゃないんです!!
プロの将棋界の大会では、一般的にその主催者や会場側があらかじめ出場する棋士の食事の好みや傾向をリサーチした上で、両者の喜びそうな
〝勝負メシ〟のメニュー表を作成しておき、昼食前にそれを見せて、数品の中から選んでもらうのです。ですから、棋士のランチの選択肢は主催者側がほぼ握っているのです。
今回の朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント準々決勝の開催された名古屋市東区の「東桜会館」は、中部電力の関連施設です。。そうです。超注目の藤井四段と佐藤名人の〝初対決〟を前に、中部電力浜岡原子力発電所勤務が長く、この榛南地域の食の豊かさ、美味しさを熟知している担当者のX氏が知恵を絞り、ご自身の経験や人脈を駆使して、わざわざ〝榛南尽くし〟の最高の食材を吟味し、選出し、件の蕎麦屋さんのスペシャルメニューに仕立てて、藤井四段と佐藤、名人に提示してくださったからこそ、このビッグニュースが実現したのでした。
今回のとろろの自然薯は、蛭ケ谷の長谷川製茶さんの『こだわり自然薯』。。そして、鶏天丼の『遠州一黒軍鶏(いっこくしゃも)』は、御前崎市の「鳥工房かわもり」さんで生産した特上品。。この他にも、選ばれなかった幻のメニューの中には、波津の「肉のクリヤマ」さんが出荷した『遠州夢咲牛』の極上肉塊も控えていたのでした。。
さらに、さらに私の独自追加取材によると(笑)…佐藤名人の方は『静岡牧之原産自然薯のとろろきしめん』を御召し上がりになったそうです。。結局、今回の対局のランチは、藤井四段でも佐藤名人でも、どちらが何を選択しようが…「静岡の榛南地域の最高の食材による美味しい昼食で、パワーを注入した!!」という記事になっていたというわけです。。
たまたま記者やジャーナリストの目に留まり、新聞・雑誌やテレビに取材してもらい、報道してもらうのを待っているだけでは、全国的なニュースにはなりません!! このまちの魅力や名物の広報やPRをどんどん企画し、積極的に発信し続ける努力を積み重ねてこそ、〝静岡牧之原産〟の農作物や商品が、日本の誰もが認知する「名産品」になっていくはずです。
そういう仕事を私はしたいのです!! もし立場や肩書さえあれば、この「朝日杯将棋オープン戦」終了後には、牧之原の自然薯や深蒸茶やイチゴを軽トラいっぱい積み込んで、藤井四段の自宅まできっとお届けに伺うのですが…!(笑)
<種から3年もの歳月をかけて作られる…土の香りと独特の粘りと甘味が特徴の牧之原産自然薯>