
全市議会議員が所属する『議会改革特別委員会』で昨日、本会議での『一般質問』を巡って、こんな議論がありました。
会議の冒頭、委員長が「議会の改選から丸1年が経ちました。先日の一般質問でも最初の壇上からの質問は、みなさんしっかりと準備をされ、各人の個性や専門性が発揮されていたと思います。しかしながら、壇上を下りてからの再質問については、まだまだ要点整理や質問内容に課題が多いように感じます」と口火を切りました。
牧之原市議会には「市議会運営【申し合わせ事項】」という小冊子が存在します。その名の通り、議会の本会議や委員会における細かい進め方やルールが定められているわけですが…。私も当選後に事務局からいただいたその9ページの「6 一般質問」の項目の(10)にこんな一文が、書かれています。
10 当局の答弁書は、当該日開会前に議員発言席に置くこととする。なお答弁書の配布は、当該議員のみとする。
しかし私が、一般質問に立った過去5回。。こんな親切な対応は1度としてありませんでした。聞くところによると…2期以上のベテラン議員で組織する議会運営委員会が「質問直後に、市長の答弁の原稿を全文をもらってしまったら「質問者が答弁を聞かなくなる」「その後の再質問で楽をしてしまうし、傍で見ていて緊迫感がなくなる」などの理由で、1年前から有名無実化させてしまったそうです。そして、近く条文自体が削除されるというのです。
これって「ちょっとおかしくないですか?」と思ったわけです。なぜならば、われわれ一兵卒の議員は、一般質問の1週間も前に、質問の概要をまとめて議長あてに通告する義務を負っているわけです。そして、当局側は議長(実際は議会事務局ですが…)から即日、その「通告書」を受け取っているのです。
さらに当局側には現在、質問者の質問の明確な意図や手の内を知るための「ヒアリング」という『事前聴取』の機会まで与えられています。驚くべきことに、この仕組みは先の申し合わせ事項のどこにも書かれていないのです。これも、議会運営委員会の中の話し合いで、昨年から導入が決まったそうです。当然、事情を知らないわれわれ1期生は、最初からヒアリングというものは「決まりなんだ。そういうものか」と思っていました。
当局側には、各議員がたった1人で行う質問に対する万全の準備を許しながら、質問者には当日の、しかも自分の質問が終わった後の再質問の場でさえ、当局の正式な回答の詳細を渡されない(=全質問終了後には渡されます)というのは、いったいどういうことなのでしょうか?
私は挙手して尋ねました。「一般質問当日の朝に回答書が配られて、みんなが人の質問を聞かず、内職を始めたとしたら大問題です。でも、自分の壇上からの質問が終わった後なら、何の問題もないでしょう。。市長だって、市役所の担当者が代筆した回答文をそのまま読んでいるんですから! 回りくどい文章や細かい数字をメモる手間が省けるし、大切なキーワードや問題のある個所だってすぐに気が付くでしょう? 再質問の質を向上させろというのなら、それが一番大切で、手っ取り早い方法じゃないですか?」と。。。しかし、誤解のないようにと、さらにこう発言しました。「私は、今までのルールでも別に困りませんでしたし、どちらでも決まったことには従います。ただ、委員長が『再質問の内容を向上させよう!』とおっしゃったので、改善策として意見を言わせてもらいました」。
この私の発言に、気心の知れた同僚議員たちから賛成の発言が続出しました。そもそも、全議員の立場を代表するはずの議会運営委員会が、明らかに当局側に有利となる方向のルール変更をしていたことが、1期生には驚きでしたし、今でもちょっとその真意が理解できません。やがて、議会運営委員会のメンバーからも「今、この場で決めよう!」という声まで出ました。
しかし、委員長は「この件は、今後も検討課題として、話し合っていきたいと思います。もう1度、議運に持ち帰って、揉ませてもらいます。よろしいですね?」と、半ば強引に議論の結論を先送りさせてしまいました。
『議会改革特別委員会』という委員会ですが…内情は、いつもこんな感じです。