喜んだり怒ったり
本日は、総務建設委員会所管の『合同協議会』でした。9月議会を前に、9つの課から本年度2回目の「補正予算」議案などの概要説明が行われました。
9月3日に開会する今回の本会議では、昨年度の一般会計ほか7つの決算の審議と認定も行われるため、提出議案とその資料の厚さは、なんと5.4センチ(=大石調べ)にもなる膨大な量です。担当課から順番に大まかに説明を受けたな議案を、あらためて9月議会の議場や常任委員会で質疑や審査をした上で、最終的に本会議で採決するという一連の流れは、これまでもこのブログで解説してきた通りです。
1日がかりで聞いた内容をすべてここでご紹介するのは不可能ですので、私が興味を持った2つに絞ってご紹介します。ほかの重要な議案については、これから随時、説明できればと思っています。
1つは、例の「ふるさと納税」についてです。本年度2回目の「一般会計補正予算」議案の歳入に『寄付金』として、新たに「1623万5000円」が計上されていたのです。これは全額、今年3月議会の一般質問から私が再三再四、ことあるごとに創出を訴え、7月から開始された「ふるさと納税プレゼント大作戦」(正式名称:牧おこし委員会)で見込まれる歳入なのだそうです!!
制度開始にあたり、6月議会の補正では当初予算ではわずか「20万円」だった『寄付金』の総額が「105万円」に増額されていましたが…7月1日の大作戦スタートからたった1カ月で、市外から573万円(399人)もの寄付金(=ふるさと納税)が集まったから、さあ大変!! 今回は一気に、昨年の実に66倍!の金額が追加計上されたというわけです。
詳しくは…牧おこし委員会のfbページで…⇒ こちら!!
担当課長の淡々とした解説のせいか、議員の間からは驚きの声どころか、質問さえ出ませんでしたが…私はずっと1人でほくそ笑んでいました。
もう1つは、防災課から発表された『牧之原市命を守る防潮堤検討委員会』の設置についてです。県が進める津波対策「※静岡モデル」について「牧之原市の海岸での早期実現を目指すため、市民の合意形成を主要な目的として」9月末に設置される検討会なのだそうです。
静岡大学防災総合センターの牛山素行教授(自然災害科学・災害情報学・豪雨 災害)と名城大学歳情報学部の柄谷准教授を始め、国や県の各担当部署のトップ、そして市からは市長、副市長、建設理事、防災監、関係部長ら幹部、そして市民代表がメンバーに名を連ね、平成34年度までに実施されるレベル1対応の防波堤整備をスピード感を持って推進するとともに、レベル2対策である「命を守る防波堤」について…「市民と話し合いを通じ、まちづくりの観点から計画を立案していく」のだそうです。
いかにもわが牧之原市らしい…関係各所に市民代表をも巻き込んだ「検討会」の設置の説明を聞いて、私はある1点に大きな疑問を覚えました。検討会に割り当てられている「5人の『市民代表』は「市内の5つの小学校区の『地区自治推進協議会』の5人の代表にお願いします」と防災課長が話したからです。それでは、私の地元の川崎小学校区からのメンバーは、臨海部の静波区長ではなく、川崎区長だけになってしまうからです。
私は手を挙げて質問しました。「一見、公平な選出に見えますが、その選び方はおかしくないですか? 防潮堤の検討会なのに、海に面した地区の代表ではなく、津波の心配のない内陸部の学校区の代表ばかりになりますよね? これでは、少なくとも、静波区の市民は決して認めませんよよ!」と言いました。
防災課長からは、明確な再考の約束はいただけませんでしたが…「これはまだ案ですので、もう1度検討します」という返答でした。しかし、この件に関しては、私はこのままでは絶対に納得しません!!
いったい誰のための、何のための「防波堤検討会」なのか? それを考えれば、結論はおのずから決まっていることです。
◆静岡モデル 防潮堤をつくる際、コンクリートや盛り土の既存堤防(海抜6~9メートル)の内陸側に土を盛り、必要に応じてマツや広葉樹などを植える構造のこと。最も高い場所を津波のせり上がりを踏まえて想定される最大津波高よりも約2メートル高くする。幅を60~70メートルと広くとり、のり面の勾配を緩やかにするため、津波で受けるダメージは軽減される。すでに県は、磐田市など中東遠5市と「静岡モデル推進検討会」を発足させて、遠州灘の防潮堤への採用を進めている。