「空港新駅」説明会
クリスマスイブの本日の午後、牧之原市榛原庁舎で『静岡空港新幹線新駅に関する説明会』が開かれました。
私も再三、このブログで取り上げてきた富士山静岡空港ターミナルビル直下のトンネルを走るJR東海道新幹線の新駅を建設しようという壮大な構想に向けて、いよいよ地元牧之原市が動き始めたというわけです。
そもそも、空港建設が決まった四半世紀以上前のバブル時代から、新幹線駅は空港とセットで計画され、平成12年度には建設地も牧之原市内に選定されました。実際、空港開港までにはトンネルの壁の増強工事(実施済)や焼津・藤枝方面からのアクセス路の整備計画など、新幹線駅建設を前提に、さまざまな準備や構想が進んできたのです。
ところが、地権者の反対などで開港が大幅に遅れるうちに、景気低迷と不採算などを理由に、完全な民営会社になったJR東海は、この問題にまったく興味を示さなくなったどころか、「短い区間にたくさん駅を作った国鉄時代の失敗を静岡でもう1度繰り返したら、絶対に輸送量は痛む」(JR東海山田社長)として、完全拒否を打ち出しているのです。
それでも、今年6月に再選された川勝知事が「世界遺産となった富士山観光の玄関口」として通常駅構想と並行して、「2020年の東京五輪による空港需要の増加」そして、今後予想される「東南海トラフ連動大地震、首都直下大地震。そして、富士山の噴火などに備えた防災拠点としての『臨時駅』の必要性も提唱し、国に対して静岡空港の『首都圏第3空港』化を訴え始めたことで、一躍現実味を帯びてきたわけなのです。
運動の旗振り役としてあいさつに立った西原茂樹市長は「東京の議員さんたちは、静岡空港の歴史も地理的条件も何も知らないし、無関心です。われわれは陳情というスタンスではなく、知事の言うように『国策』としての必要性、正当性を地道にPRしていくしかないんです」と力説しました。
静岡空港建設決定当時の旧榛原町長だった大石哲司県議は「2027年のリニア新幹線の開通までは、民間会社のJRが現在の新幹線の超過密ダイヤの中で、建設工事を実施したり、でき上がった駅を利活用することは、現実的には非常に難しい。しかし、将来の市民の豊かな選択のため、地域発展の核として新駅実現のために、われわれ全力を尽くさなければなりません」と話しました。
これまで、東京五輪決定を千載一遇のチャンスと信じ「とにかく、市内で建設のムードを盛り上げていこう」ということぐらいしか考えてこなかった私でしたが、両ベテラン政治家の説得力あふれる解説に、目からうろこが落ちる思いでした。
集まった市内25の各種団体の代表から、さまざまな意見や要望の飛び交った質疑応答の最後に、私は手を挙げました。「空港と一体のはずだった新幹線駅の実現がなければ、静岡空港の未来はないでしょう。。県議会で空港建設を推進する議員連盟が立ち上がるということなので、市議会でも若手から議連を立ち上げたい。今後も、市役所との情報共有を深め、一丸となって悲願の実現を目指しましょう」と話しました。
何度も、何十回も暗礁に乗り上げた空港建設も、関係者の血のにじむような努力で、ついに実現しました。この先、どんな苦難が待ち受けていても、私はいつか必ず新幹線駅を現実のものとさせる決意です。「あきらめる」とか「何もしない」という選択肢はありえません。