今日は、朝から大槌町の仮設住宅の敷地内にある「三陸ふじのくに絆ハウス大槌」で活動しました。
昨日の「絆ハウス鵜住居」同様、今春まで内陸の遠野市にあった静岡県ボランティア協会の「まごころ寮」の2棟のプレハブを半分にし、県の支援も受けて沿岸部に移設して誕生した公民館的な施設です。
今回は、この9月から毎月絆ハウスを訪れて、仮設住宅の小学生たちと交流している神奈川県の東海大学の復興支援サークル『Team the SAME SKY』のメンバー13人の主催したクリスマス会を静岡サンタ3人とともに手伝いました。(実際は見ていただけですが…)
学生時代には、自分の趣味や楽しみのことしか考えていなかった私は3.11以降、こうやって被災地のみなさんのもとを訪れるたくさんの若者が、かわいくてなりません。いつの時代も若者は「自分勝手」「利己的」と言われますが、私は今の若者には、心優しくて献身的ないい子が多いなと感じています。
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そんなみなさんが、仮設の子供たちとゲームをしたり、仲良くケーキを作っているのを微笑ましく、頼もしく思いながら見ていました。
それにして、気づいたことは、絆ハウスにやってくる子供たちの少なさでした。朝から夕方まで、態度から「常連」とわかる8人しか、来なかったのです。
ボランティア18人に対して、現地の子供8人ではあまりに寂しいので、周辺を歩き回ってみると、意外な事実がわかりました。なんと総世帯数174のこの仮設住宅街には、小学生が15人しかいないのだそうです。
被災前までの少子高齢化に加え、働き盛り世代の都会や内陸部への流出で、町内の子供たちの数は最盛期の4分の1以下に減少。特にこの仮設では、居住者の大部分が一人暮らしのお年寄りなのです。震災前の町内会や人間関係を考慮されることなく割り当てられた仮設住宅で子供たちも大人も、いまだにつらく寂しい生活を余儀なくされているのでした。
確かに、そういう視点で見てみると、今回集まった子供たちは、ちょっと落ち着きがなかったり、言動が乱暴だったりと、どこか不安や恐れを感じているように感じました。
3.11から2年9カ月が過ぎ去り、私のような特別な資格や技能を持たない市民ボランティアにできる活動は限られているかもしれません。実際、最盛期のボランティア数を100とすれば、現在はせいぜい1か2。しかも、そのほとんどはリピーターです。
しかし、今回の活動のように、誰かが現地に赴いて、現実に向き合い、親身になってケアをしていかなければ、決して改善されない重大な課題は山積しているのだということをあらためて痛感しました。
東海大学のみなさんには『どうかできるだけ長い期間、この子たちとのこれまで通りの温かい交流を続けていってほしい!』。。帰り際の子供たちの悲しそうな表情を目撃して、祈るような思いに駆られました。